2023/01/24 笑顔のおじさん1
山に母親と2人で住んでいた。そんなに高くない山だった。母さんは茶髪で少しウェーブがかった髪の人だった。父さんはいなかった。
道中にチェック柄のシャツを着たおじさんが立っていて、いつも微笑んでいた。でも目だけは見たことがない。見たくもない。見てはいけないと思った。目が合ってはいけないと思った。
家からおじさんを見るとおじさんはいつもこっちを向いている気がした。遠かったから顔は見えなかったけれど。
おじさんの前を車で通り過ぎる時にはいつも下を向いていた。毎回視線を感じていた。
途中の短いトンネルの出入り口にはこけしがいた。ずっと同じ場所に置いてあるのに汚れていなくていつも新品のようだった。
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