しりとり×デスゲーム! この高難度な組み合わせを見事に実現して見せてくれました。しりとりの特性が随所に活かされており、読み応えたっぷりです。
本作は無情にデスゲームが開始される衝撃的なシーンから始まります。
その後に明かされる、「なかたかな」という名前の人たちに届いた招待状。文面がいかにもデスゲームらしくて、これを読んだだけでワクワクしてきます。
血で血を洗うようなデスゲームの描写は緊迫感があり、手に汗握る展開が続きます。文章は「さわみず節」とでも言うべきでしょうか、超短文が延々と続く独特な文体で面白いです。
細かなアイデアが至るところに散りばめられていて、読者を飽きさせまいとする意志を感じました。こういう作者の根気が伝わってくる作品大好きです。