急募、ひとり◯◯◯◯◯の儀式について

広野鈴

1日目

調査1日目 2021年11月17日


地方ニュース 電子版

「ひとりかくれんぼ」はもう古い。都内大学生間で不幸の交換システム「ひとり鬼遊び」儀式が流行—不幸を背負う者が集団暴行事件のターゲットに


2021年11月17日 14:00 報道


 都内の大学に通う若者の間で、「ひとり鬼遊び(仮称)」と呼ばれる危険な儀式が急速に広まっている。これは、鬼ごっこやかくれんぼなど、本来複数人で担う役割を必要とする「鬼役が登場する遊びの総称」を、あえて一人で遂行しようとする新たな都市伝説である。2000年代後半に流行した「ひとりかくれんぼ」の進化系と見られている。


 儀式の目的は、成功すれば自分の不幸をひとつ消せるという、若者の切実な願いに基づいている。しかし、失敗すると他人の不幸をひとつ受け取る(不幸がひとつ増える)という、残酷な副作用を持つ。


 先週末、世田谷区の公園で発生した集団暴行事件は、被害者が死亡に至った、この「ひとり鬼遊び」の犠牲者が絡むものであると見られている。この種の事件は、既に都内でエスカレートした形で複数発生しており、社会問題化しつつある。


 警察の捜査により、被害者に共通していたのが、「ひとり鬼遊びを何度もやっていた」という事実だった。警察は、この儀式の流行が集団暴行のような悪質な事件を誘引している可能性を示唆し、捜査を続けている。



 ◇



掲示板スレッド:オカルト・奇譚

急募、ひとり◯◯◯の儀式について(Part 1)

カテゴリー: 危険な儀式・現代呪術


タイトル: 【緊急】都内大学生間で流行中の「ひとり鬼遊び」について情報求む

投稿者:Akari . T  投稿日時: 2021年11月17日 01:23


 ルポライターを目指している学生の Akari.T です。私は、現代の都市伝説や呪術的な現象を調査しています。今回は、都内の大学生の間で急速に広がる「ひとり鬼遊び(仮称)」について、情報を求めます。


 私が危惧しているのは、この儀式が単なるオカルトではなく、「自分の不幸を消したい」というシンプルな願いを利用した、「不幸の押し付け合い」であるという点です。


 不幸を背負いすぎた人間がいわれのない事実で恨まれ、集団暴行により命を奪われてしまった事件は、呪いが暴力を誘引している証拠です。


 不幸な目に遭った人々に共通する、儀式行っていた情報、この残酷なシステムを広めた人物について、どんな些細な情報でも構いませんので、至急、教えてください。



 ◇



コメント欄 (計 5件)


No. 1. ユーザー名: オカルト探究者 投稿日時: 2021年11月17日 17:40

コメント本文: 不幸の押し付け合いという考察、興味深いです。成功・失敗が明確なほど、失敗した時の精神的ショックも大きく、何度も繰り返してしまうのは納得できます。


No. 2. ユーザー名: 現実主義者 投稿日時: 2021年11月17日 17:45 

コメント本文: Akari.Tってアカウント、どこかで見たよーな。 確か、数年前に話題になった「呪物事件」の調査をしていた人じゃなかったっけ?  あんまり関わらない方がいいぞ。


No. 3. ユーザー名: 挑戦者. 投稿日時: 2021年11月17日 17:50 

コメント本文: 君は、この危険な調査に身を投じるつもりですか?  不幸を背負いすぎた人間が崩壊するのは必然。そこに飛び込むのなら貴女の活動も危険だ。手を引くべきだ。


No. 4. ユーザー名: 卑猥な探偵 投稿日時: 2021年11月17日 17:55 

コメント本文: ちょっと待て。 ひとり◯◯◯って、もしかして「ひとりエッチ」のことなんじゃないか?  そういう儀式を流行らせてる者がいるのだとしたら、ゲスすぎて逆に呪いかもしれないな。


No. 5. ユーザー名: 無許可AV監督 投稿日時: 2021年11月17日 17:57

コメント本文: 学生ルポライターあかりちゃんのひとりえっち公開。これ、そういうAV企画の宣伝じゃないの?


No. 6. ユーザー名: 新世代ルポ 投稿日時: 2021年11月17日 18:00 

コメント本文: 俺もこの儀式に注目していた。Akari.Tの意見に賛成だ。俺がこの儀式の参加者を見つけて、儀式のルールを確定させる! 現代の悪意をルポライターが叩き潰すんだ!



 ◇



資料:Akari . Tがまとめた都市伝説の変容と考察 「ひとり鬼遊び」に関する基礎資料


「ひとり鬼遊び」は、鬼ごっこやかくれんぼなど、本来は複数人で遊ぶ鬼役が登場する遊び単独で担うことで成立する儀式と推測される。


 儀式は、三種の鬼遊びを三番勝負(2本先取)として単独で担うことで成立する。


【儀式が大学生に流行する背景(Akari.Tの考察)】


 この儀式が大学生を中心に広まっているのは、彼らが「ひとりかくれんぼ」のブームを小学生〜中学生時代にリアルタイムで体験している世代だからと考える。


 旧時代の恐怖を知る世代にとって、「ひとり鬼遊び」は「古びた恐怖を、より悪質な呪いに進化させたもの」として認識され、刺激を求める渇望に訴えかけている可能性がある。



1.儀式の核心ルール(簡略化):


 三番勝負(2勝で成功、2敗で失敗)


 目的: 自分の不幸を消すこと。

 儀式の成功: 自分の不幸がひとつ消える。

 儀式の失敗: 他人の不幸をひとつ受け取る(不幸が増える)。

 連鎖: 失敗者は増えた不幸を消すために儀式を反復する。



2.現場から押収された「ひとり鬼遊び」のルールメモ(警察資料より抜粋)


【ひとり鬼遊びのやり方】


目的:自分の不幸をひとつ消すこと。


■ 役: 鬼(オレ)と贄(アイツ)を一人で担う。


■ 儀式の準備:


時間: 真夜中。必ず零時から夜明けまでに終わらせる。


依り代: 自分の不幸を込めるものを用意し、それに「贄」の名前をつける。


宣言: 鏡に向かい、「オレは鬼になる。オレの不幸を消すためにアイツ(贄)を捕まえる」と唱える。



■ 儀式の流れ:


一回戦(かくれんぼ):鬼役が、贄(依り代)を隠す。夜明けまでに鬼役自身がそれを見つけ出す。


二回戦(鬼ごっこ):鬼役(自分)が、逃げ回る贄(依り代)を夜明けまでに捕まえる。


三回戦(かごめかごめ):贄役(依り代)は「鬼役の背後に立つ」。鬼役(自分)は依り代が発する声から、不幸の正体を夜明けまでに当てる。


結果: 成功すれば、自分の不幸が消える。失敗すれば、他人が手放した「裏切り」「喪失」「絶望」などの不幸をひとつ受け取り、自身の近い未来の運命に組み込まれる。


現場で発見されたと言われるメモの末尾には、「Kの指示に従い、何度もやれ」という記述。



 ◇



橘あかりの手記


日付/場所: 2021年11月17日 20:00頃 / 都内


「ひとり鬼遊び」は、かつての「ひとりかくれんぼ」に代わる新たな都市伝説として広がっている。一人で完結する儀式が、なぜ社会的な被害を生むのか?


 私はこの事件の真実を暴き、呪いを力づくで終わらせたい。


 不幸の数が成功すると一つ消えて、失敗すると一つ増える。


 不幸の交換ルールが、不幸を押し付け合う悪意ある呪いの連鎖を、社会から根絶するのだ。そのために、私はこの都会に潜む「ひとり鬼遊びを広めた正体」を暴かなければならない。


 それが指導者「K」であるのなら、私は鬼となり、必ず「K」を捕まえる。


 私は、ある事件をきっかけに、理不尽な呪いを力づくで終わらせると決めたルポライターだから。

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