あぁ我が人生に幸あらんことを

わさび生姜焼き

ナルキッソス

 僕は厨二病である。


 平成の「右手に宿りし…この呪い」的なタイプでは多分なく自分を特別な人間だと

思い込みたいタイプであり、ネットで僕と同じような心を持つ数多くの

人々笑われているの見て苦笑する。

僕を客観的に見るとちょっと気持ち悪い、嫌マジで気持ち悪いタイプなのである。


 時にもしよろしければ、何故こんな人間になったか聞いてくれはしないだろうか。

 こんな突拍子もない話に移り変わる愚かな厨二病の話を。


 僕は中学1年生頃、運動神経がよくテストでは、いつも高得点であった。

他の皆々に対し謙遜しながらも何処か他を下に見ていた。

だが中学2年生中半ごろから急に勉強が難しくなってきた。

自習時間なんて設けていなかった僕はどんどんと挫折し続けた。

今まで僕より勉強出来なかった者達が僕より上になるのが許せなかった。


 人間、心の持ち様が意外と大事である。

あの時の僕は、ゴミなんだ、努力しても無駄なんだと思い込み何もかもが

停滞していた。


 だがそのような時、僕は偶然ナルシストと言う言葉を知った。

ギリシャ神話の美青年ナルキッソスが水面に映った自分の姿に恋をしてしまい、

その想いを遂げられないまま憔悴して死んで水仙になった。

水仙の花言葉自惚れ、で有名なナルシストの語源そう自己愛の君である。


 これを読んだ時、僕の厨二魂はこう叫んでた

「マジでイケてる」

フッ単純なことを今思い返せば笑えてくるよ。


 だがそれを持ったら、僕は僕をちゃんと愛せるように少し頑張れる様になった。

単純でしょ、でもさ僕に褒められるような物がなかったから。

探しても、探しでも無いんだ見つからない自分にあると思っていた物が

なかった喪失感。

そうしたら何か悔しくなってきてさ。


 欲しくなったんだ、他の子は親の手伝いをして貯めたお小遣いで

美味しいお菓子を買ってるのに、

僕は親から何もしないでもらえる、お小遣いで不味いお菓子を食べている。

あの美味しそうなお菓子が欲しかった。


 表現が下手だったかな?

他の子は努力というお金、僕は才能と言うお金

美味しいお菓子は努力の成果、不味いお菓子は何もしてない無力感。

小学生時代は不味いお菓子も美味しく感じなんだけどな、これが成長ってやつだよ。


 このような成長したくない人だっているだろう。

昔の何も考えて居ないあの頃に戻りたい、等の願望を持つ人間。

僕は少し思ったことあるけど今は良かったと思ってるよ、成長して。


 僕は考えるのが好きだ、本を読み光景や心情を考えること。

他にもなぜそれがあるか、意味がないのに存在する物、人の価値観、

色んなことを考える。

意味の無い沢山のことを考えることが、好きなんだ。

成長して居ない僕ならあの物語を面白く思わなかった、

挫折しなかったならばナルキッソスを知らなかった。


 僕は成長し絶望を知った、だが面白い物を知ったもし君が成長する前に

戻りたいと思うならば、まずは無意味で面白い物を見よう、しよう、学ぼう。

世界の何処かにあるはずだ成長する前よりも面白く感じる何かが。


 そうだな成長した今の僕の最大の語彙でナルキッソスを表すならそう、こう言うね

「マジすげぇわ」

フッあれだね正直僕は、あれほどまでに自分を愛せるかと問われれば

無理だが愛したいと思っている。


 自分を愛せない?

君が他人の幸せを感じられるられるならば、税金を払い

他人を生かしているんだそれだけで自分を称賛すべきだ。


 それプラス他人の幸せを感じられない?

なら自分に近しい人々に感謝を持てるならば少しでも心の中で持ってみるとか、

近しい人々がいないならば動物でも飼って見たらどうだい?

ご飯を上げるだけで生き物の生を少しでも左右してる感情が持て良いよ。

人間より醜く無い、生存本能にある程度忠実な動物を生かしてやってるんだ

自分を褒めなよ。


 自分以外の幸福をどうでもいいと思う?

と言うか矮小なる存在の僕の想像できる範囲では、あるのだけどそういう人々って僕の話聞くのかい?まぁ話すけども。

君らはそうだね時間に身を任せた方が良いかな。

新聞やインターネット、人々と繋がるツールを持っていて見てるのならば

有名な学者や無名の学者の哲学等が時々入ってくるだろう。

哲学で無くとも漫画のセリフ、小説のセリフ、色々な人生を生き経験し

それを持ってして出た言葉。

まぁある程度期待できるよね。

それでも無理なら少しでも良いと思った物を繋げれば

自分の人生の言葉が出てくるかもね。

それを君は知った時自分を理解し愛してると言えると思うよ。


 見当違いならごめんよ、でも他人の人生感を少しでも知れて良かっただろ。

こういうありふれた人間が数多くいることを知れた。

僕はそれだけで楽しくなれるよ。


最後に

 自分を愛せる君へ、愛せない君へ、

世界に希望を持ってる君へ、世界に絶望を持ってる君へ

君に、この言葉を贈るよ


胸を張って顔を上げろ

自信がない?虚勢だ?どうでも良いじゃないかそんなこと

自分を愛せるまで、愛してるから

愛せるまで歩こう一歩一歩、

胸を張って顔を上げて

だってこれは自分を愛す旅なのだから


あぁ我らが人生に幸あらんことを




 

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