タイトルの**『愛しいと想うことさえ許されず』**という言葉が、読み進めるほど重く感じられる作品でした😁
母に捨てられ、父とも距離を置いて育った祥樹。
その父が連れてきた「心から愛する女性」は、自分とわずか二歳しか違わない16歳の少女――。最初は祥樹と同じように、父へ強い嫌悪感を抱きました。
しかし物語が進むにつれ、祥樹の出生、父が全財産を譲ろうとした理由、そして父が不器用ながらも祥樹を大切に思っていたことが明かされ、父への印象が少しずつ変わっていくのが面白かったです。
特に、父を亡くした直後から家督や財産問題を背負いながらも、爺やを気遣う祥樹の優しさが印象的でした。母や異父妹を突き放す場面も、単なる冷酷さではなく、彼自身の傷や葛藤が伝わってきます。
そして何より気になるのが雪絵の存在。
彼女が一体なにを抱えているのか、とても気になって仕方ない存在です✨
家族、血筋、財産、愛情が複雑に絡み合っていて、続きがとても気になる作品です✨
愛のない政略結婚、奔放な父、去っていった母。
そんな歪な家族関係の中で育った主人公が、社交界で出会った一人の女性に心を奪われる――ここまでは一見ロマンスの導入のようでいて、物語はそこから思いがけない方向へと進んでいきます。
本作の魅力は、「恋愛」だけに焦点を当てていないところ。
貴族社会という世界のしがらみ、家同士の思惑、莫大な資産を巡る不穏な空気。
そして突如起こる事件によって、物語は一気にサスペンスの色を帯びます。
恋愛、家族、義務、陰謀が複雑に絡み合う中で、主人公が迫られる『守る』ための選択。
彼の決断のひとつひとつの重さが、読み手の胸にもずしりと響いてくるのです。
そして気になるのは、このタイトルが示す言葉の意味。
「愛しいと想うことさえ許されず」という想いは、これからどのような形で回収されていくのか。
誰の感情なのか。どんな結末へと繋がるのか。続きがどうしても気になります。
愛と責任が絡み合う、逃れられない宿命の物語。
重厚な展開をじっくり楽しみたい皆様におすすめしたい名作です。