まず、前提としてアイディアがとてもいい作品です。
グィーベが「竜と一緒に寝る」だらしない態度を取り、新竜戦をあえて遅らせていた理由が「ロンセスバージェスでのOOOO(ネタバレ防止)」というロジックは読んでいて面白かったです。
怠惰に見えた行動が、OOOO(ネタバレ防止)を高めるための布石だったという伏線はしっかりかかれていたと思います。
また「負けはデータ収集である」「視線を向けられた対象は対策される」「血統と才能は絶対ではない」というルールはしっかり守ってかかれていたのは一読者として読んでいて安心しました(おかげで、この部分はいい意味で物語の予想もしやすく、安心感に繋がっています)
特に、サタナ記念でのザールカーフ号の「早めの仕掛け」が単なる暴走ではなかった点も良かったです。
また、ベレーが紅茶の湯気を前に「透き通った瞳を、湯気から護るように、彼女はきつく瞼を閉じられる」という描写は、ミクロ的な描写をしっかり文体で書けていると思いました。
そして、実況シーンでの「上からジェディリネーク、下から――」と畳み掛ける疾走感や緩急は映像が浮かぶように読み応えがありました。
普段このような作品は見たことなかったので、読んでいて楽しかったです。