母の愛人に恋をした。
@Febria02
私の女王
私の家族は少し変わっていた。
(物語ではありきたりだが)父は仕事が忙しく、ほとんど帰って来ることはなく、暇を持て余した母は隠そうともしない恋愛をしていた。そこに産まれた1人息子である私、雪(ゆき)
2月に産まれたので特に雪も降っていなかったがこの名を付けられた。
今では気に入っている名前も当時の私はすこぶる気に入っていなかった。
小学2年生、母である茉莉花(まりか)は家庭の女王だった。私は一度も母をお母さん、お袋、ママ、などと呼んだことはない。それは私自身がそうしたのではなく、母が決めた。一度「お母さん。」と呼んだことがあったが、ひどく怒られ泣かれた。以来、茉莉花さんと呼んでいる。茉莉花さん曰く、「お母さん、になったらもう女は終わりなの。」
そんな言葉を口にする茉莉花さんは言葉通りの恋多き女だったことは小学生にも見てとれた。
私も最初は悲しかったり、自分に興味がない事を自分のせいだ、とか思っていたがそうではない。そういう人なのだ。産まれてから死ぬまで恋に生きるだろう。
茉莉花さんには少なくともいつも3人の恋人がいた。1人は短期間であり大体季節で変わる、(茉莉花さん曰く夏はヤンチャに冬はオトナに)1人は家庭を持つシゲさん(漢字は存じ上げない)もう1人、カレンさん。
私は小学2年生から4年生まで
カレンさんと2年間一緒に生活をした。
そんな恋の話である。
母の愛人に恋をした。 @Febria02
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。母の愛人に恋をした。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます