図書館猫ジュリアの穏やかな視線から、シャーロットと紫郎の心が通い合う様子を見守れるのが素敵でした。紙の匂いや紅茶、風がページをめくる音まで優しく、悲しい日にそっと隣へ座ってくれるような番外編でした。
本編「土曜日の図書館、サファイアの午後」を読んだ後に開くべき番外編です。全4話・3105文字というさりげない分量の中に、ジュリア、風の向こうのひと、はじめての風、瑠璃——それぞれの午後が静かに広がっています。「今、かなしい気持ちになっている貴方に贈る」という献辞通り、押しつけがましくなく、ただそっと隣に座ってくれるような読み心地です。本編を読んでから、ゆっくりどうぞ。