女神と魔王に愛されし異界の旅人

まっぷ

第1話 ここから始まり…


夢はとても儚いものだ、だって、夢に向かって頑張っても、叶いやしないのだから……

もし、来世があるなら、もう少し、頑張ってみようかな。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


学校のチャイムが教室に鳴り響く

モブA「放課後どっか行かねぇか?」

モブB「行こうぜ!」


学校の帰り道、暁斗は見知らぬ少女2人に声を掛ける


暁斗「ねぇ、君たちどこから来たの?」

???「………」

暁斗(迷子かな?あんまこの辺では見ない顔だ)

暁斗「もしよかったら、うちに来る?困ってそうだし、ずっとそこにいると危ないから」

???「いいの?」

暁斗「あぁ、もちろん!」


そう言って暁斗は少女2人を連れて家へと向かった


暁斗の家


暁斗「好きなところ座って、あっでも先にお風呂がいいならいいよ」


???たちはお風呂から上がって暁斗が用意したご飯を食べる


暁斗「君たち名前は?ちなみに僕は月夜暁斗(つきやあきと)よろしくね」

アイリス「私はアイリス・フェルオール」

リリス「妾はリリス・フェルオール、アイリスの妹じゃ」

暁斗「アイリスにリリス、いい名だね!よろしく!そういや、なんであんなところにいたの?」


暁斗の質問にアイリスとリリスは淡々と答える


アイリス「私は、女神にして天使の主、

"創造の女神"なの」

暁斗「女神?」

アイリス「えぇ、でも神々たちが住む世界

"天界"から逃げてきたの」

暁斗「天界から?」

リリス「妾が魔王になったからよ、まぁ厳密には、女神にして悪魔の主"反逆の女神"へと進化してしまった」

アイリス「天界のルールとして、魔に落ちた女神は、追放され、その親は死刑となる。

私はリリスの姉だから一緒に追放される道を選んだの」


暁斗は驚きつつも答える


暁斗「だからあんなところにいたのか、まぁ、女神とか魔王とかよく分からないけど、今日からよろしく」


アイリスとリリスはその答えに少し驚きつつも小さく頷く


1ヶ月後


暁斗「先輩お先に失礼します。」

学校の先輩「えぇ、気おつけてね!」 


暁斗が家へ帰ると


暁斗「ただいまー」

アイリス「もう、帰って来るのが遅い!」

リリス「少し心配しっとたぞ!」

暁斗「ごめんね、ちょっと先輩と話していて」

アイリス「その先輩って、女じゃないよね?」

暁斗「………」(これは違うって言わないとダメなやつか?)

「うん、もちろん」

リリス「嘘じゃな」

暁斗「ギクッ」

アイリス「ちょっと…」

暁斗「まぁまぁ、それよりお腹空いてるだろ?夜ご飯作るから」

アイリス「もぉ!」


アイリスとリリスとの暮らしも徐々に慣れてきた、それとどうやら初めて会った時の少女の姿は力を使い果たしてしまったせいであんな姿になっていたらしい、今では綺麗なお姉さんって感じだ


玄関のチャイムの音がピンポーンと鳴る


暁斗は料理の手を止めて玄関へと向かう


暁斗「は〜い」

するとグサっとナイフがお腹に刺さる


???「始めましてかな、もうさようならだけど」

暁斗は何が何だか分からないまま頭が真っ白になり大きな音を立て床に倒れる

暁斗「え?…」


そんな大きな音を聞きつけアイリスとリリスが駆けつける

アイリス「暁斗?大丈夫?すごい音したけど………え?」

リリス「どうしたかの?」


???「やぁ、2人とも安心して君たちは殺さないから」


アイリスはすぐさま暁斗の側に走り込む


アイリス「いやだ!死なないで!」

???「話しかけても意味ないよ〜?」

リリス「な、…」

???「まぁ、いっか僕の任務は"月夜暁斗を殺せ"だし、じゃあ僕はこの辺で」


???はそう言うと光に飲み込まれ姿を消す


アイリス「暁斗!暁斗!」

暁斗「ごめんね、夜ご飯作れそうにないやぁ…」

アイリス「そんな事言わないで」


暁斗「アイリス、君は姉らしくリリスとずっと一緒にいてあげてね?リリス、君は自分が正しいと思っうことをするんだ、いいね?」

リリス「……」


そう言い暁斗の意識は徐々に消えてゆく


暁斗(夢はとても儚いものだ、だって、夢に向かって頑張っても、叶いやしないのだから、でも、まぁ…特にやり残した事なんて、きっともうない。あるとしたら僕がもう少し強かったらアイリスもリリスも泣く事なんてなかった、

もし、来世があるなら、もう少し、頑張ってみようかな。)


暁斗の鼓動が止まる


涙を流し暁斗を抱きかかえるアイリス

少し離れた所で涙をこらえるリリス


アイリス「女神アイリス・フェルオールの名のもとに命ずる。私の命の半分を彼に、もう半分を彼の意識の中に」

リリス「アイリス!そんな事したらアイリスまで、」

アイリス「そんな事知らない!彼がいない世界なんて嫌!リリスあなたはそうは思わないの?」

リリス「妾は……」

暁斗(リリス、君は自分が正しいと思っうことをするんだ、いいね?)

リリス(わかっておる、きっとこれは暁斗の望むものでは無い、でも、それでも)

リリス「魔王リリス・フェルオールの名のもとに命ずる。妾の命の半分を彼にもう半分を彼の意識の中に」


転生魔法聖域眠転生(サンクタムスリープ)

これは誰かの生命を犠牲に対象を別の世界へと転生させる女神だけが行える究極の魔法である


アイリス「きっと、暁斗が目覚めた時には、私達の事なんて忘れてると思う、でもあなたなら必ず思い出してくれるって信じてる。」

リリス「転生後の世界はどんな場所か分からないけど、私たちが付いている。もう二度とあなたを死なせない」


続く

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