第20話 仕切り直し
「ただいま。どうしたんだい?こんなに早く。」
私が家で彼を迎えたことに月斗は、驚いていた。それはそうだ。
「お帰りなさい。」
テーブルの上には、私が作った夕食を並べていた。
「ありがとう。久しぶりだね。いただきます。」
食事を食べながら、
「何かあったのかい?」
「昨日は、ごめんなさい。私、家のことがちゃんとできてなかったから。」
「そうか。」
久しぶりに、家族と食事をとった。その感じが新鮮な、自分が情けなかった。
子どもたちも気のせいか静かだ。前は、もっと学校のなどの会話で盛り上がっていたのに。
「華奈、学校どう?部活とかも楽しい?」
「まあまあ、普通だよ。頑張ってる。」
あれ、華奈ならもっと自分からたくさん話してくれるのにな。
「凛斗。卓球、頑張ってる?次の大会、ママ応援に行くからね。」
「頑張ってるよ。」
会話が続かない。それは、そうだ。このほとんど子どもたちのことをまともに見てなかったから。話すことが中身を私はもっていなかった。それでも、焦って理奈に声をかけて。
「理奈。学校行ってる?」
「そんなに学校行ってほしいの?」
冷水を浴びせ枯れたような冷たい声だった。一瞬ひるんだが、
「ううん。そうじゃないの。ごめん。どうしてるかなって思って。」
「オンラインで授業受けてる。」
そう一言、言って。理奈は口をつぐんだ。
「ママは、最近忙しかったから、みんなの様子を聞きたかったんだよ。」
とりなすように、月斗が言ってくれたが、それでも、子どもたちの弾むような会話は、戻らなかった。
その夜、仕事に夢中になったことを少し後悔してしまった。
「お風呂に入るわ。先に寝ていてね。」
月斗に声をかけて、スマホを
テーブルに置いたまま、浴室へ向かった。いつもならお風呂でLIMEやメール、友人のSNSをチェックして楽しむのに、そんな気分にならなかった。
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