本作の舞台ゴーゴン山は不思議な山。
蛇鳴茨という鋭く生きた茨があちこちに絡みついており、うっかり触れたものならそのまま捕らえられてしまう。
けれど蛇鳴茨は山に住む者に恩恵をもたらす。
ゴーゴン・シープ――誰も見たことがない謎の羊。その羊の毛を棘は引っかけ、人間の手で美しいレースへと生まれ変わる。
主人公のチャロはそんなゴーゴン山の村・テオ村で暮らす少女だ。
ゴーゴン・シープの羊毛を採集したり、麓の町まで荷物を届けたりなど自然の中で働いていた。
ある日のこと、チャロは蛇鳴茨に絡まれたちょび髭紳士のクレールとその従者の少年コンを助ける。
なにやらワケありのようだが、悪い人たちではないらしい。
謎の主従を助けたことをきっかけに彼らと行動をすることになったチャロだったが、それがきっかけで彼女の日常が大きく変わっていく――
最後まで目が離せませんでした。
ジャンルはファンタジーミステリーですが、登山や山村で振る舞われる料理など描写が上手く、登場人物の視点を借りてアウトドアをしている気分になりました!
もちろん本作の魅力はそれだけではありません。
ゴーゴン山という独創的な世界観にそこで暮らす人々の人間ドラマ、さらに村にやってきたクレールとコンの過去など見どころはたくさんあります。
とにかく、もっと多くの人に読んでほしい!