求めてた歴史if小説

Q.既存の常識を破壊する「知識」を「この時代」に披露したら受け入れられるのか
A.残念、現実は厳しい

よくある「未来知識!」→「SUGEEEEE!!」→ちやほやされて、とんとん拍子といった浮ついた軽さはなく、むしろ悲壮感すらあります。

過去の人物に転生はよくある設定ですが(親族には珍しいかも)、文章が巧いので離脱することなく引き込まれ、主人公の「真実」を知るがゆえの、孤独な戦いに魅せられていきました。
歴史を知ってるがゆえの「孤独」もありますが、時代として「結果」が正しくても認められない、そんな理不尽との戦いでもあるのかなと思いました。

救いがあるとすれば、主人公の知識が齎した奇跡を守ろうとする人たちがいることです。
彼らの覚悟もかっこいいです。

シリアスな歴史if小説を読みたい方におすすめです。