六週目 遊神様は帰りたい

私と遊神様は東京にやってきた。

「やっばー!ひっろー!」

田舎者の私は初めて見る東京の光景に目を輝かせた。遊神様は大きな体で周りを見渡しながら私の後ろを歩いていた。

「我はこんなに多い人間は見たことないのだ。」

「山の神様だもんねー。」


そして私と遊神様は原宿へやってきた。

「ねえ見て可愛い〜!」

そう言って私は大きな白いリボンを指差した。そして案の定私は遊神様にそれをつけた。

「これあったかいのだ。」

ぬくぬくとした笑顔を見せる遊神様。私はすかさず遊神様を連れ回した。


お昼の時間になり、私たちは近くのレストランへ行った。

「遊神様楽しい?」

「買い物は楽しいが人間が多すぎるのだ。」

そう言ってしゅんとする遊神様。しかし私がプリンを注文してあげるとパッと笑顔が咲き、るんるんとした様子で尻尾を揺らした。

「我、プリンというものが大好きなのだ。供えよ。」

「相変わらずだね〜」

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