〜剣と魔法の世界で彼は何を目指すのか〜

@534

一章

聖歴4832年

　近代化が進んだこの世界には、九ヵ国の大国が存在していた。

聖なる国…シャリア聖国

規律を重んじる…アルカナ帝国

民が行き交う…ラトリア王国

武を競い合う…マルシャト武国

魔法を研究する…ウルルバ魔国

軍略を追求する…アルミダ覇国

法が絶対の…ナルタ法国

中立国家の…エルミエル共和国

独自の文化が根付いた…ヤマト王朝

　その中でも、五十年前から聖国と帝国は争い続けており、この戦いは数百年続くと思われていた。

　今から4年前、面を被った一人の人間が戦争に乱入し、その人間によって五十年続いた戦いは両国が沢山の死傷者をだす形で終戦を迎えた。

　その人物は面を被っていた為、性別も年齢もわからなかったが兵を殺戮する際、黒い炎を操り全てを燃やしていくさまをみた両国は「黒炎の悪魔」とそう呼ぶようになった。

　複数の兵士の証言では、悪魔はまだ若い青年だったとか…

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