9日目 柔らかくて固い守護神?


 防御力は、あればあるだけ嬉しいですよね? 敵の攻撃を一手に引き受け、仲間を守るキャラなら特に。

 ところがアークナイツには、“防御力0”なのに守り手の役割を担う奇天烈なキャラたちが存在します。

 その職分こそ“重剣士”のみなさんです。


 重剣士は、ほかの味方とは一線を画す膨大なHP量と、一撃に重きを置いた圧巻の攻撃力、それらに反して防御力と術耐性はいっさい“0”! という、飲酒しながら考えたのかなってくらい、かなり極端なステータスをしています。


 アークナイツのダメージ計算を簡単に説明すると、与ダメージ-防御力=被ダメージ、と算出されます。ですが、重剣士の場合は防御力が0なので、与ダメージがそのまま被ダメージに反映されてします。

 つまり、普通の味方なら耐えられる雑魚敵の攻撃すらも、彼らにとっては脅威、致命傷となるのです。


 特に手数で攻めてくる敵は、重剣士はめっぽう不得手で、野犬とじゃれあうだけで食い〇され、裏路地の不良や喧嘩屋程度の敵に絡まれただけで、完膚なきまでにぶちのめされるという……。

 戦場から戦場へとさすらう歴戦の傭兵然とした風貌と、身の丈を越える大きな剣を担いでおきながら、なんたる体たらく……。


 これではあまりにも“柔らか”過ぎて、お話になりません。


 ところが彼らは、尋常ではない脅威に立ち向かうときだけ、真の力を見せつけるのです。


 例えば、味方の防御力をはるかに上回る、一撃必殺級の攻撃力で無理やり戦線を突破しようとしてくる敵が現れた場合、ほかの味方のなら一瞬で蒸発してしまいますが、重剣士なら耐えられます!

 どれだけ防御力を積んでいても、それを無視してダメージを与えてくる攻撃が飛んできた場合、重剣士なら耐えられます!!

 戦場に毒ガスが蔓延してじわじわHPが削られる状況でも、重剣士なら耐えられます!!!

 防御力低下を付与してくる厄介な敵が相手でも、そもそも重剣士は防御力0なのでデバフを踏み倒せるんですねぇ!!!!


 そうです。彼らは膨大なHP量という鎧で、本来耐久を想定していない破格の攻撃でも、無理やり耐えることができるのです!


 尋常ではない化け物を前にしても臆せず立ち向かい、仲間たちを守る後ろ姿のなんと頼もしいことか。野犬にたかられて、ひぃひぃ言っているのが嘘のような活躍ぶりです。


 普段はお茶らけてるけど、シリアスな場面で急に真面目になって読者の心を鷲掴みにしてくる漫画のキャラ、あるいは糸目のキャラが開眼したときくらいのギャップです! 萌えです! 一生ついて行きます、重剣士さま!


 “柔らかい”けど“固い”……ひと癖もふた癖もある強い守護神──重剣士。適材適所の重要性を教えてくれる面白い調整がされた職分だと思います。

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