タイトルなし

伊藤 はじめ

   タイトルはあえてなし

朝焼けに染まる通勤路

誰も見ていない努力が

靴底に刻まれていく


「もう若くない」なんて言葉で

夢を棚にしまうには

まだ心が熱すぎる


子どもの笑顔に背中を押され

上司の言葉に拳を握り

自分を信じることが

一番難しいと知った


でも

誰かのために流した涙は

きっと誰かの希望になる


疲れた夜に

缶ビール一本で笑えるなら

それはもう、立派な勝利だ


大人になったからこそ

諦めない理由が増えた

守りたいものがあるから

今日も、前を向ける


まだ、灯は消えない

この胸の奥で

静かに燃えている

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