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  • 第1話への応援コメント

    いつもお寄せ頂いた時にどうしようか悩んでいます。何を言うべきか悩みます。

    まず率直に小説として言えばもっと物語に任せるべきだと感じています。私ならそうします。現状は内的な過去の語りで作中に出来事や時間経過がないので物語としてのパワーを発揮しきれていないです。すでに過ぎた出来事を思い返している形なので不変。物語は変化だと私は思います。主人公と一緒に会話して行動して、悲しんで苦しんでやるせなくて、出来事を通してどう変化するかを描いてみてもいいのかも。

    具体的に言うと冒頭で「家族での記念日の外食のシーン」「父親が市から表彰を受けてスピーチをするシーン」みたいな進行する出来事からはじめてキラキラした理想の家族像を見せます。そんな両親が帰宅後に豹変して些細な振る舞いに対して暴力的に叱責する様子を見せる。語りではなくて会話と行動で二つの温度差を書きます。ここで読者の気持ちを主人公に寄せます。そうして自然と家に居つかなくなることに共感を覚えた上で、信頼している男友達との関係がはじまる。だけど男友達は欲によって裏切る。家族、友人、個人的な関係は悉く裏切られ何も信じられない。最後に縋れそうだった警察官、つまり公の国家にも疑いの目を向けられ助けてもらえない。何一つ信用できない、すべてが味方じゃない。そうすればキャッチのくたばれ祖国にも自然に繋がります。

    だけど率直に個人として言えば小説なんてどうでもよいです。きれいに物語にしたからといって現状よりも優れているとも言い切れないからです。今のこの書き方はどうしようもない身動きのとれない筆致で書かれています。進行する、変化することもない。物語ではない。固定です。さまざまな可能性がなくて単一の結果だけを示している。物語るのではなく、固定されたままただある感じ。うまく書くっていうのは客観してしまうということです。だからうまい物語にしないことで、混乱して切迫した、どこにもいけない文章になっています。そこにも確かな価値がある。

    だけどこの書き方が多くの人に手に取ってもらえて伝わるのか?と言えばそれはむずかしいとも思います。生々しくて強烈だから共感の入り口がない。初見で入り込むにはカチカチです。でも外から見てあなたのすべきことはこの震える主人公の体温を多くの人に伝えることでは?とも思います。

    だからすごくむずかしいです。客観すべきでない以上、そもそも目的とか定まるはずがないですし。ここまでの感覚を内に秘めながらまだ「どっちに進むか?何をするべきか?」とか決めなきゃいけないことさえムカつきません?だからもう湧き上がるままに書くしかないと思います。しんどいやり方です。でも無限に試行すればどんなことも起きます。この生々しさのままに多くの人に体温が伝わる物語ができるかもしれない。なので書いてください。書いてうまくなってください。

    またどうぞ。

    作者からの返信

    もの凄く丁寧な書評を頂戴し飛び上がって喜んでいます。なるほど…。大変参考になる事ばかりです。ちょっとマンネリ化していたので鋭いご指摘がグサグサ刺さります笑笑。

    だけどその分勉強になりますし励みになります。本当にありがとうございます