描写の種類について、みんなの致命的誤解


 小説を書いていて、描写とは結局なんやねんと思う方はいらっしゃいますか?


 そんなあなたへ、今回は描写の種類を簡潔に説明致します。




 描写は大別して二種類あります。


 外的描写

光景、風景、動作、五感、です。



 内的描写

心境、思考、五感、です。



 大雑把にするとこの二種類ありまして。


 基本、小説の基礎技術として目指すべきは『物事を正確に記述し、記述した通りに伝える事』となります。


 『5W1H』と呼ばれるものです。


 書きたい事を、先ずは正確に記述しましょう。それは外的な現実を作り出す為に必要で、最も大切な基礎です。これが確り築けていなければその上に城は建たんのです。



 具体的には、なにをしているか、なにがあるか、どうなっているか、どうしたか、等を記述します。それは外的描写です。


 例えば、目の前に椅子があるとしましょう。



 『彼の前には椅子があった』


 これは外的描写になります。


 ふむ、難しくはなそうですね?



 もう少しだけ、詳しく描写してみましょうか。



『彼の前にはパイプ椅子があった』


 おお、椅子の正体はパイプ椅子でしたね。そう、これも外的描写。


 目の前にある『物』を記述した描写であり、一番最初に皆さんが書くものでしょう。ではちょいと内的描写を加えてみましょう。



『彼の前には寂れたパイプ椅子があった』


 ややや! パイプ椅子に温度を感じませんか? そう、これは内的要素を取り入れた『目の前の現実』の記述です。



 では、もう一段階内的描写を加えてみましょうか。



『彼の前には寂れたパイプ椅子がぽつんとあった』


 おや、なにが違う? それは椅子の数の外的描写が加わったから?


 答はノー。外的描写にするならば『彼の前には錆びたパイプ椅子が一つあった』であるべきです。


 ん?


 分からない?


 そうでしょうとも、それが内的描写の難しい所であります。


 解説致しましょう!


 もし、あなたの前に椅子が一つあるとして。それを記述すると上記になりますが、その椅子が錆びていた、のをそのままに記述する場合も外的描写となりました。


 ぽつんとあった。

 一つあった。


 何故違う? どちらも数ではないか?


 いいえ、違うのです。こうした表現には、表記された事実以上に意味が含まれます。


 『一つあった』が事実の記述ならば。


 『ぽつんとあった』は内的な要素を取り入れた主観になります。


 そう、客観性の違いなんです。


 ぽつんとあった、この『ぽつんと』は『数』だけを意味する言葉ではありません。客観性が落ちた、主観性のある言葉です。


 主観性とは、あなたです。キャラクターの気持ち? 心情描写ァ? それが内的描写だって?


 ハァッ! 片腹痛いわ!


 あふ(殴



 しかしですね、 この主観性と客観性を理解すれば描写は大まかに二種類だと理解出来ます。客観性だけの描写では、それは現実ですが、主観性を取り入れれば嘘になる。


 創作は嘘です、上手いこと嘯き欺き謀ったろうやないですか。


 具体的にどうすれば描けるのか?

 

 事実を書くんです。


 そしてこっからが難易度が上がります。


 キャラクターをそのまま書くだけでは、感情が伝わらない、或いは直接的に『悲しい』『楽しい』となってしまう。これでは、優れた描写ではない。そんなあなたに朗報です。



 ふむふむ、ならば登場人物のなにか――主観――を描写に組み込めば良い。


『寂れたパイプ椅子は、彼のようにぽつんとあった』


 彼のように、とするだけで『ぽつんと』に含まれた主観が登場人物――彼――に移植されましたね?


 わかりますか? そう、これがね、難しいんだなこれが……。


 描写は内的描写と外的描写の組み合わせなんです。その比率も、込める主観や客観も意図により違うものですが。


 ですが、ですがね?


 形は大きく変わらないんですよ。


 描写でキャラクターに息遣いを与えたい、と思っている方は内的描写の本質をまだ理解出来ていない証拠なんですよね。是非理解してレベルアップしてください。



 よーし、もう一度だけ内的と外的を説明しよう!




内的描写

主観!



外的描写

客観!




 外的描写は『楽しい』と言った感情そのままや『名称』も含みます。物事の形、客観的な事実、現実です。それは一人称だろうが三人称だろうが変わらない。


 もし仮に。


『僕は退屈だったんだ』


 を内的描写だと考えているなら、甘い、甘過ぎる。砂糖が溶け切れず、ざらざらと底に残った珈琲のようだァッ!


 フハハはッ!


 おゴォ(蹴



 糖尿病には注意されたし。


 兎角。


 それは客観なんですよ、いや、一人称でも!


 まじで!


 外的描写の心情描写って部類になるの!


 まじで! 独学でも! まじなの!


 

 内的描写はですね、本来もっと主観であるべきなんですよ。



 例えばですよ。


『僕は毎日同じ道を歩いている、いつものように、変わらずに。見慣れた光景ばかりで、唯一、移り変わる空を見ている』



 と、描写すれば! 内的描写になるんだよぉ!


『退屈』を伝える時、なぜか分からんけど客観に頼り過ぎなんだよおぉぉおお!


 どお゙じでだよ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っッ! 




 とまあ、荒れ狂ったものの。


 林檎を描写する時に『林檎』を使うなって話の解説でもあります。要するに、描写ってのはこの内的と外的を使い分ける事にあります。


 主観性を意識して使い、客観性を意識して使いましょう。そうすれば描写のレベルは自然と上がります、大マジです。


 漠然としていた人もいらっしゃるのではないでしょうか、こんな簡単な話なんですよ。心情描写がぁ、とか、風景描写がぁ、とかちゃうねん。


 コレやねん描写の本質は。




 よーし、質問があれば分かる範囲で答えますぜ!


 暇で、起きていたら必ずあなたに狙いを定め、傍らに仁王立ち致しましょう!

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