早菊君は優等生(?)
おかか
第1話 早菊君はコミュ力高いイケメン(前編)
私、笹川織野は、今人生の分かれ道の目の前に立っている。
「ねえねえ、笹川さん笹川さん!見て見て〜うちの猫お。可~愛いでしょ~。」
...はい。誰か助けて?この席変わってくれ。この人は、早菊翡翠。うるさいってわけじゃないけどさあ。逆に明るくて楽しいかもしれないけど、ねえ。あれはあれ、これはこれなのよね。わかる?そして、モテるので女子に恨まれいじめ確定だ!
よし、助かる方法を考えるんだ!私の数少ない脳みそを使うんだ!
1.そんまま気にせず答える→女子に◯される。早菊君は、イケメンである。話しかけると女子っていう嫉妬深いめんどくさ...やば、心の声出てたし、とにかくこの方法は絶対ダメ。
2.女子を睨みながら話す→このクラスで浮く。女子にも男子にもリーダーがいる。女子のリーダーは林田巫女であり、その林田さんは早菊君のことを狙っているらしい。その林田さんは美少女なのだ。どっちかというと可愛いよりも美人という言葉が似合う人でこの人を敵に回すと厄介なことにハブられそしてクラスで浮くのだ。
3.無視する→一番安全な方法だ。気づいてないフリをして無視をしよう!
チキチキチーンと私の心の中で音が鳴った気がした。なんとこれを考えていた時間は、0.0001秒。そして実行する。
「...........」
「? 笹川さん?」
「..........」
「笹川さんって確か猫好きだったよね?」
オゥマイゴーッド!!なんで私はバカな自己紹介をしてしまったんだ!
「好きな動物は猫です。よろしくお願いします!』
何が『よろしくお願いします!』だよ、私のバカァ!これじゃ無視する作戦失敗じゃねぇかよぉ!誰か~助けてくださ~い
「オリッチ~。天才少女凛ちゃんが来てあげたよー。」
(リンリン!グットタイミングだよ!)
よし、こうなったら高速でしゃべってリンリンのとこ行こう。
「可愛い猫ですね。特に毛並みがとても良くて早菊君に愛されていることが伝わります。友達が来てるので...」
「だよね〜もううちの子牛ちゃん(猫の名前)かわいすぎて溶けて無くなりそう!とくにさ、ペラペラがペラペラでペラペラ......」
「早菊君、笹川さんが困っているでしょう。ここからは、私とお話ししましょう。」
一瞬早菊君の表情が曇ったような気がした。いや気のせいか。それよりも、ありがとうございます。林田さん!いや林田様!これはいい流れだ。さっきまで林田さんの鋭い視線が痛かった。すっげえ痛かった。
「では、私はこれで......」
ダッシュ!
「リンリン~!いやリンリン様ありがとうございます。リンリン様は、天才でございまする!」
「はっはっはっは~。もっと私を讃える!崇め奉れ!」
「リンリン様!あそれ!あ、よいしょ!あ、もっと!」
「「アハハハ、アーハハハハ!」」
アホな2人、それ以上の何者でもない。
キーンコーン
「あっやべ予鈴だ。」
「バイバイ、また後で」「うん、バイバイ」
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