第8話後 念願のチュートリアルだッ!!
「じゃあナマコの魔法を説明するトゲよ。」
アーちんは清々しいほどに
「えー、
「はい質問。」
「早速トゲね」
「名乗る時そのシーキューなんちゃらとディアデマ✴︎アクスどっち言えば良いの?」
「ディアデマ✴︎アクスに続ければ良いんじゃ無いかトゲ?僕の知ったこっちゃ無えトゲけど」
この妖精初対面の時キャラ付けが命とか言ってたよな…?
「続けるトゲよ。この魔法はちょっと変わった魔法の編成でトゲ、防御とかサポートが主軸トゲ」
「どんな感じの能力?」
「大きく分けて四つトゲ。先ずは『
「うん!『
ぱっと見変化は起こらない
「…もしかして失敗?」
「『
アーちんが唐突に火球を放った。
「うわっ何!?」
その上なんか体が重い。避けられない。火球にぶつかって_____
「あれ?今火当たったよね」
なぜか何とも無い。ちょっと服と髪焦げたけど
「このように服や体の表面を鎧の様に硬化して防御する魔法トゲ。大体の攻撃は受け止めるトゲ」
「火球撃つ前に言えよそれは」
「次は『
「あっ本当だ!さっき焦げた髪が治ってる!便利〜」
「大体の負傷は治るトゲけど、他人は治せないから気をつけるトゲよ」
「三つ目は『
「『
姿見に映る自分の色がピンクや黄色に変わっていく。楽しい。正直一生やってたい。
「遊んでないで四つ目行くトゲ、最後の魔法は一応攻撃魔法トゲね。『マジカルビーム・キュビエ(仮称)』トゲ」
急に知ってるやつが来た。
「被りとかあるんだ魔法って」
「結構仕様は違うトゲ。こっちのマジカルビームはチャージなしで使える代わりに威力が殆ど無いトゲ。あと額じゃなくてお腹の口から発射されるトゲ。」
「えっ威力ほぼ無いってこれ何に使うやつなの?」
「撃ってみれば分かるトゲ。あ、こっちに向けて撃たないでほしいトゲ」
「あごめん、よしっ『マジカルビーム・キュビエ(仮称)』!…ん?…ぅゔ…ぁ"っ」
お腹が熱い。体の中で何かが暴れる様な感覚。気持ち悪い。
「ウオ"ォエ"エッ」
お腹の口からキラキラと光るどろっとした物が散弾のように飛び出した。
「ハァ…ハァ…えぇなにこれキモっ」
「C.Qホロスリアのマジカルビームは臓物を飛ばすトゲ。」
「臓物!!?」
「このステッキが不人気だった大きな理由トゲね。
(ウニビームのアレといいつくづく碌なもの撃たない魔法トゲ…)
まあその他にも攻撃がフィジカル頼りで玄人向け過ぎるとか色々あったトゲけど…」
「てか私今内臓無いの!?死ぬくない?」
「内臓がないぞうって奴トゲね!トゲトゲトゲw(笑い声)」
ぶち●すぞウニ公
「安心するトゲ。その為の『
「あそっか治るのか」
「開発当初内臓失った状態で呪文唱えないといけなくて大変な事になったトゲから、以降回復魔法は自動発動になったんだトゲ」
「怖すぎる」
「臓物ビームの使い道は同時に発射される粘着液による相手の捕縛とか目眩しトゲから、あんまり使わなくて良いトゲ。」
「だよね。」
言われなくても多分使わないけど。
「まあでもナマコの魔法の事はだいたい分かったよ。ありがとうアーちん」
「なるほど、チュートリアルってのは良い物トゲね。情報交換がスムーズだトゲ。毎回やれって言われる訳だトゲ」
「言われた時にやりなよそれは」
そんな私達を尻目に太陽が水平線に沈んでいく。あっという間にこんな時間だ。
「もう今日は遅いからこれで終わりにするトゲ。明日はウニとナマコでの戦法を練るトゲよ」
そう言ってアーちんは飛んでいってしまった。
私は1人夕闇の汐路逢浜を歩く。『
相変わらず尖った力ばかり手に入るが、最近結構楽しくなっているのかもしれない。何故かそう思えた。
坂を登り切って海の方を見る。オレンジや紫の混じった空と黒い波だ。海岸沿いを誰か走っている。陸上部の人だろうか。桶丸第三のジャージに見える。
「私も、頑張んなきゃな。」
岩ヶ瀬真鈴は一人そう呟いた。
今日も一日が終わっていく。
_____________________
つづく
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