episode4. 花瓶

冷たい水がボクを満たす。気持ちがいい。

ぬらりと入ってくる栄養材。少し嫌い。


キミが、ボクと花を交互に見て睨めっこしてる。

花の高さを気にしているんだ。

ボクは少し背が高いからバランスが難しいんだろ。

でもボクを選んだのはキミだぜ。

「贅沢かな」って、迷ってたのも知ってるぜ。


ボクは自分が気に入っている。

真白でツヤツヤの肌に、滑らかな曲線。

どんな花にも合う。

だからキミはいつも自由に好きな花を選べるだろ。


今日は向日葵とカーネーション、カスミソウ。

いいね、部屋に太陽がやってきたみたいじゃないか。

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