たべる、とける、きえる。

家出少年が東京で出会った謎の中年男性。彼の主食は『ガラス』だった。

題材だけ見るとホラーに取れる内容だが、そこは傷心の少年の心を溶かすように慰めて進んでいく。

氏の得意とするBLまたはBR(ブロマンス)だが、今回は歪んだ愛欲の果てにある狂気はなりを潜めておじさんとの友情にも似たものを感じ取れた。

しかし、そこは一筋縄ではいかず、不穏で不気味に消えていくラストで幕を閉じる。

今回はライトな感覚で読める作品であり氏の入門(どういった傾向のものを書くかも含めて)としてオススメだ。面白いので是非。

たちばな・とうせんさんの他のおすすめレビュー4