強い力を持ってしまったひとりの少女が、「それでもどう生きるか」を選び続けていくお話として、とても静かな余韻が残りました。つらい出来事や苦い記憶がありながらも、目の前の誰かを助けようとする姿がじわじわ胸に来て、読み終わったあとにも、旅のつづきをそっと想像したくなる一編でした。