第12話
家族会議 1
ふ__と、目が覚めた。何だか暖かいな。
アンリ。珍しいな、寝顔見るなんて。いつもワタクシより先に目覚めて起こしてくれた。おつかれさまね。起こさないよう。ゆっくり起き上がる
久しぶりのワタクシの部屋、アレから寝てしまったんだな。アンリと一緒に寝せてくれたんだ。子供の頃以来だ。アンリとアランとワタクシは乳兄妹だ。幼い頃は共に遊び共に学び、成長したのだ。
ワタクシの事を1番側で見守り、力になってくれた。1番悔しい思いをしたのはきっとアランとアンリだ。
軽く身支度をして父の部屋へ向かう
コンコンコン
「ユウリです。」
「入りなさい。」
お父様とお母様がいらした
「お父様、お母様おはようございます。昨日は、すみませんでした。」
「そんなに畏まらずとも良い。」
「はい、ありがとうございます。」
「改めて、良く帰って来た。」
「遅くなりまして、申し訳ありません」
「大丈夫よ?ユウリ。あなたの気持ちは解ってるわ。」
「はい」涙が溢れた
「もう、何も我慢する事はないの。」
そっと抱きしめて下さるお母様の胸の中は、変わらず暖かく安心できた。久しぶりに抱きしめられた気がした。昨日もその前も抱きしめて下さったのに。ワタクシの気持ちが違うのでしょうね
「はい、はい。ごめんなさい。何だか心をコントロール出来なくて。」
「良いんだ、ユウリ。お前が、今までの王家のやり方を見ていて、自分以外を守る為に耐えていた事は分かっておる。
その為に、侯爵を愛していると己に言い聞かせ、そして、愛するようになった事も。しかも、アヤツは見た目だけは麗しいからな。フッ。」
「そうね、観賞用には、ピッタリね」 お母様・・・
「はい、ワタクシも麗しい旦那様を愛しておりました。それだけが、拠り所でした。いつかは、旦那様もワタクシの方を見て下さると、信じておりました。」
「そうでも無ければ、王家と侯爵家の教育に#耐えたく__・__#なかったか?」
ハッ、
「お父様達は、知っていたのですか?」
「ああ、知ったのは最近だがな・・・なかなか、あの場所には近づけなくてな。お前も、発覚を恐れて、入浴や、ドレスの着付けも途中までは1人でやっていたのであろう?」
「はい。アンリが知れば、我慢出来なかったでしょう。」
「すまなかった。今まで、辛すぎたな」
「いえ、短期間でしたので。コレくらいの事、何でもありません。ワタクシは、ファルーシの娘。」
「うん。良く頑張ってくれた。今後、この辺境伯領近くの領で国を興す事になった。遅すぎたのだ・・だが、初代の恩は返した。釣りがくる程な。
だから、もうお前もやりたい様にやりなさい。
こちらに来たいものは平民であれば受け入れる。だがこれまでの調査であちら側の貴族は、共に歩みたい者はおらん。」
「それは、良かったですお世話になり、良くして頂いた方もおりました。その方達が心配でした。」
「うむ。その辺は、こちらでも影を通して把握しておる。既に、話をつけて有るのでな。して、ユウリ。お前のルームの力は今どれくらいだ?出来れば、その力でこちらに来たい者たちを移動してもらいたいと思うておるのだ。」
「はい、ルーム内は現在ではかなり広く使えて・・ココ、辺境伯領程度は、余裕で入るかと思います。家ごと、移住させる事も可能です。」
「「・・・・・」」
「そうか。それ程になっていたとは、驚きだな。では、今回の移住の件。もっと早く進めることが出来るな。」
「はい。あと他のスキルについても判明しました。出来ればお兄様達も一緒にお話したいのですが。」
「分かった。呼んでこさせよう」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「お兄様、お姉さま、お呼びだてし、申し訳ありません。」
「何を言うか、兄妹だろう?」
「はい、ありがとうございます。お姉さま、ありがとうございます。」
「大丈夫よ。ユウリちゃんは私の可愛い妹よ?何も我慢する事はないわ。何でも言ってちょうだい。」
「さて、此処からは、昔のように話して行くぞ。良いな?」
「「「「はい」」」」
「では、ユウリからスキルについて新しく分かった事があるそうだ。」
「はい、実は、ワタクシが旦那様と親友との秘事に遭遇した際、頭が割れるように痛くなって・・・その後、目覚めてから分かったの。」
「何が分かったの?」お姉さまだ
「うん、ワタクシ前世を思い出したの。」
「前世とな?」
「うん、お父様。実はカクカクしかじか。」
「ソレは、またお前も難儀だったな。そんな体験を2度もするとは。」
「・・・何度体験しても悲しかった。それは、さておいて。それで分かったのスキルの想像創造が、自分の想像した物とかを作り出す事が出来たの。
その、ワタクシの前世、あーちゃんの世界では化学というものが発達していて電気なるもので色々便利に暮らす事が出来ていたの。
あと、食文化もすごかった。それに、今回の案件でagainという前世の事柄や、物を再現出来るスキルが新しく加わったの。
だから、想像の幅が広がって、コレからの辺境伯にとってとても有意義な事が出来る様になったわ。」
「そうか、それはありがたいがあまり無理はするな」
「うん、ありがとうお父様。ワタクシも、其処は考えてるのワタクシが居なければ続けていく事が出来ない事は、極力やらないつもり。ただ、ワタクシは、自分の分は、使うと思うのだけど。
ワタクシがやっていてダメだと思った事は教えて欲しいなと思って。それでもやりたい事は外に漏れないようにするわ。」
「それは、こちらも気をつけるとしよう。やってみないと、分からんがね。」
「そうね、色々自由にやってみれば良いわ」
「お母様もありがとう」
「俺達もそれに賛成だ。自由にすれば良い。将来の事も自由にして良いからな?」
「私も、ユウリちゃんが幸せと思う事をやっていけば良いと思うわ。私達も、その想像創造にお世話になると思うし。
協力させてね。」
「お兄様もお姉さまもありがとう。よろしくね」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます