『学校無双〜実は世界最強の俺が以下略〜』って本読んだけどこれ私のことだ…

@nesonK

ニートで怠惰で夢見がち

 私はニートである。

 ニートの中のニート、エリートニートとしてここ2年ほど過ごしているパーフェクトニートだ。

 

 おっと、しかしその辺のニートと違って私は収入を得ている勝ち組ニートなので一緒にしないよう悪しからず。

 毎日寝て食べてトイレ行って寝て寝て寝て寝てたまに窓の外を見て寝るだけで給料が貰える私はまさに無敵と言えるだろう。

 

 現に今も寝たフリをしている私に、気が付かないフリをしてくれている給仕係のおねーさんがご飯を机の上に置いてくれている。

 ちなみに寝たフリをしているのは決して逃げている訳では無い、戦略的撤退と言うやつである。

 

 扉の閉まる音がしても暫くは起きない。

 前に一度行ったと思って起き上がったら、また入ってきてめっちゃ気まずい時があったからね。

 息を潜め遠ざかる足音を聞いてようやく私はベッドから起き上がるのだ。

 時はイチハチマルマル。人間として何かしら失っている時間にようやく私は布団から顔を出した。

 

 

「……ねむい……」

 

 

 これが本日第一声である。

 散々寝たくせにこの人生を舐めているとしか思えない発言はもう死んだ方がいいのではないだろうか。

 外からは「撤収準備!」と、何時もの目覚まし時計代わりにしている教官の声が響き渡っており新兵共が走り回る音が聞こえる。

 なんて事のない、いつも通りの日常だ。

 

 そして私の日常はこれで全てだ。

 

 後はぼーっと窓の外を眺め、お腹が空けばその頃には冷めたご飯を食べる。後はまた布団に引きこもる。

 

 なんてこった。

 私の日常を語ろうとしたらたったこれだけで終わってしまった。

 

 本当なら面白おかしく変わった日常をお披露目したい所だが、そんなものは無いので諦めてもらおう。しかし何故こんな話を?

 

 

「……暇だなぁ」

 

 

 暇なのだった。

 脳内でこんなカスみたいなナレーションを流すくらいには暇なのだった。

 意地を張らずに新しい本でも用意してもらえばよかっただろうか。

 給仕係のおねーさんに言えば直ぐに用意してくれるだろうに。

 窓の外をぼーっと見た所で何にも変わり映えしない。

 強いて言うなら「あの雲昨日も無かったっけ?」位だ。気の所為だよ。

 

 やはりというかなんというか、こんな生活を2年程続けているとやはり何処かしら頭がおかしくなっているのだろう。

 ただただ青空を見上げるだけで毎日が終わっていくと何かしらしようかな、という気分になってくるのだ。

 少し前は死ぬまでこの部屋から出ないと考えていたが、思考が柔軟な私は都合の悪い事は上手いこと忘れることが出来るので気にしないことにした。

 

 さて、何をやろう。

 私はやろうと思えば大概のことは何とかなるだろう。常識の範囲内で。

 かと言って、私がやりたい事が何なのかと考えてみても何も思いつかないからこうなっているのであって、今更思考を回した所で青空を眺めているのと対して変わらない生産性である。

 

 一旦窓から目を離してみる事にしよう。うん、そうしよう。

 こんな視覚術式と違ってグニョングニョンしてる窓を見ても頭が痛くなるだけなのだから。

 

 こういう時は一旦過去を省みて考えるのがいいだろう。

 私がやりたい事…それに繋がる過去の出来事……なにか後悔していること………

 

 ……なんかめんどくさくなってきたな。

 

 うわ、何か考えてるだけでめんどくさくなってきた。何かやるとかもうどうでも良くない?寝ようかな……

 

 しかし起きたばかりでまだ眠くないので、ふと、机の上に目を向けると食事の他に何か置いてある。

 おや、何時もならトレーだけなのだがと思い近寄ると本があるではないか。

 さすがおねーさん。私の暇を察してくれていたのか。

 

 よし一旦この本を読んでから色々考えるとしよう。

 本は知識、知識は力。

 読めば何かしら新しい学びを得られるのが本という素晴らしいものなのだから。

 この『学校無双〜実は世界最強の俺がクラスで実力を隠しているとバレてしまいハーレムに!?〜』からもきっと新しい学びが得られるだろう。

 きっと何か新しいアイデアが生まれるはずだとも。

 

 

 

 

 

 

 ガチャン

 

「っ!?……ユ…ユニア様!?何かありましたか!?お部屋から……」

「学校」

「……え?」

「学校行く」

「が、学校…ですか?」

「うんお願い」

「えぇ……?」

 

 

 

 ****

 

 

 

 2年ぶりに外に出た。

 私はエリートニートから学生へとランクアップしたのだ。

 

 学生というのは素晴らしいと働き始めた頃に理解したが、まさか私の知らない楽しみ方があるとは思わなかったのだ。

 そう、『学校無双〜実は世界最強の俺がクラスで実力を隠しているとバレてしまいハーレムに!?〜』は私に天啓を与えてくれた。

 

 まず主人公、悲しい過去がありつつも強大な力を秘めたどこかお茶らけた様子の彼…これ私のことだ…

 軍隊に所属していたけれど引退し学園生活を送るために努力する…これ私のことだ…

 そして何よりも彼の語る言葉…

 

 そう、「普通」という言葉だ。

 

 『学校無双〜実は世界最強の俺がクラスで実力を隠しているとバレてしまいハーレムに!?〜』に書かれていた学生生活は私の知っているものとは大分違ったし、友人関係も何だか違ったが、私は特殊だったのできっとこれが普通の学生生活というものなんだろう。

 主人公はしきりに「普通だろ…?」や「いや、別に普通じゃないか?」と言っていたので間違いない。

 

 秘めた力というのはひた隠しにするものでいざという時に明かすのが普通なのだと知った私は、まず私の事を知らない人と会う必要があると考えた。

 なので今まで居候していた軍本部では無い、市内の学校とかに行こうと考えたのだが、許可が降りなかったらしくすぐ近くにある魔術学校に行く事になった。

 

 ふむ………まぁ、昔通ってたから教員の中に覚えてる人いるかもしれないけど4年くらい昔の話だし。多少知ってる人がいるかもしれないけど学生は知らないはずだからいいでしょ。

 妥協は大事だよね。

 

 

「はい……えー……という、訳でですね……えー転校生の…ユ、ユニ、さん、です」

「ユニです。よろしくおねがいします」

 

 

 何だか先生の様子がおかしいが気のせいだろう。

 ………そういえば前に通っていた時にこの人の授業取ったことがあったような無かったような。

 ………まあいっか。

 

 挨拶をするとクラスの学生たちは少しザワザワと話しながらこちらを見ている。

 何だか訝しげな視線を感じるがもしかしてニートだった事がバレているのだろうか。同い歳らしいので問題ないはずだけど。

 

 ……いや待った、そういえば『学校無双〜実は世界最強の俺がクラスで実力を隠しているとバレてしまいハーレムに!?〜』にはこういう時に何か、こう、問題が起きると書いてあった。なぜかわからないが敵視され、何故かそれに対してスラム腰で返すのが流儀…!

 今から私はきっと嫌味を言われるだろうから「やれやれ」と思わなきゃいけないんだ…!

 さあ来い…!

 

 

「えー、では、あの……窓際の席にお願いします」

「…………」

「…あの、ユニ……さん?」

「はい」

「ああ、いえ、はい、スミマセン」

 

 

 ……あれ、おかしいな。

 何も起きない。

 何か、こう、「おいおい!貧乏くせぇ奴が来たなぁ!」とか「はっ!魔力もろくにねぇカスがここに来てんじゃねぇよ」とか「スラム出身のカスがこんな……あ違う、これは私が昔言われたやつだ。

 

 とにかく何かしら起きると思っていたのにな、そしたらその何かしてきたやつを辱めればいいのだとこの本には書いてある。

 そしたら女の子が寄ってくるらしいから、私の友達作りもきっとすぐにできるだろうという計画が台無しになってしまった。

 仕方がない、次のイベントに期待しよう。

 

 それにしても転校生は1番後ろの窓際に座るというのは本当だったんだ。

 先生の目も遠いし暖かな日差しが差し込んでいて思わず溶けそうになる。

 太陽の光を浴びるなんて本当にいつぶりなんだ私。

 

 授業中寝ないようにしないと……あれ、待てよ『学校無双〜実は世界最強の俺がクラスで実力を隠しているとバレてしまいハーレムに!?〜』に沿うなら寝ていた方がいいのかな?最近は真面目に授業を受けるより寝ているのにテストでいい点数を取る方がカッコイイらしいし。

 

 

「えー……ではね、皆さん、ユニさんと仲良くしてくださいね。本当に、仲良く、してくださいね。委員長、頼みますからね」

「…スゥーーーーー……分かりました」

「なかよくしてくれたら嬉しいな」

「…………ッスモチロンです……」

 

 

 掴みは失敗。とにかく次のイベントで挽回するしかないぞ私。頑張れ私。

 

 何とかなれ!

 

 

 

 ***

 

 

 

 私は軍学校の特選クラスに通うカレンという一般委員長だ。

 将来高官としての立場が約束されたようなそんなエリート街道を歩む1人である。

 苦労はあったもののクラスメイトにも恵まれ、紆余曲折ありつつ乗り越えた今は順風満帆と言わざるを得ない程に充実している。

 

 充実している筈だった。

 

 

「委員長さん」

「はっはい!?」

「学校の案内、して欲しいな」

「はい!?いいえ?!お任せ下さい!!」

 

 

 先日、我々のクラスに政府から通達がひとつ届いた。

 内容は至ってシンプル

 

 『何も知らない振りをしろ』

 

 この通達をもって現時点より特選クラスは教室から戦場に変化し、私の安泰した未来は波乱の満ち溢れた何かに変貌したのだと察した。

 

 実際にその嫌な予感は当たっていた。

 朝、教室に入りお互い何が起きるのかとクラスメイトと話をしていたら、何時も厳格な老教師が冷や汗をダラダラと垂らしながら入ってきたではないか。

 すわこれはマズイと思うも連れられて入って来たのは白い髪の少女。

 目つきはお世辞にもいいとは言えず、常に無表情で目の下のクマなんかは染み付いており一目見ただけで不健康そうだと感じる。

 何より全体的に小さく、小等部の子が紛れ混んできたと言っても信用されるだろう。もし寝転んでいたらモップでもあるのかと思いそうだ。

 

 そんなブカブカな制服を着た彼女はずっと無表情なままこう名乗ったのだ。

 

 「ユニ」と。

 

 この国は革命によって王制が滅び新たな国として発展してきたばかりの国だが、今も尚他国からの横入りを全て防いでいる。

 それは偏に幾人かの英雄が強大な力を示し、今だこの国には戦える力があるのだと証明したこと、また革命時にそれを防ごうとした他の王制の国との戦争に勝利した事実があるからだ。

 

 ……そして、そんな英雄は現在四人居る。

 

 1人はこの国の陸軍元帥として、もう一人は魔術軍元帥として、もう一人は今は皇帝として君臨している。

 ただ1人、未だに何かしているという話を聞かない人物が居る。

 

 それが”ユニア=クランケル”という人物だ。

 繰り返す、「ユニ」ア=クランケルという人物だ。

 

 このクラスは将来的に軍や政治基盤、技術基盤などの中核に行けるほどのエリートが集められている。

 みんな賢いのだ。バカっぽいし割とノリもいいし偉そうなやつもいるけど多少は偉そうにしていい並の実力はあったりする奴らなのだ。

 そんな皆は統領政府からの辞令と自己紹介の時点で全員が察してしまっていた。

 

 (((大戦の英雄じゃんこの人!?絶対この人じゃん!?)))

 

 先程まで教鞭を執っていた老教師は度々自慢げに、「ユニア=クランケルの使う術式のひとつを教えたことがある」と語っていたのだが、今日は見る影もないほどに緊張した顔で黒板に書き込んでいた。せんせぇ…

 なんなら前回の授業終わり際に「次回からその魔術式に取り組む!」と言っていたが明らかに違う内容だった。せんせぇ……

 相変わらず無表情だが真面目そうにノートに書き込んでいる姿を見ると、まるで頑張る子供のようで微笑ましいが周りをぜひ見て欲しい。みんな顔が死んでる。

 

 後たまに思い出したように頬杖を着いて窓の外を観るのはなんなんだろうか。不安になるから切実にやめて欲しい。

 

 

「……変わってないな」

「……………………ハハッソッスネ…」

 

 

 この発言スルーは普通無理だよ!

 隠してるんだよね!?多分お忍びか任務か何かで来てるんだよね!?

 やめて欲しいなぁ!ツッコミどころのある発言するのぉ!そう言うのは聞こえない所でボソッと言って欲しいかなぁ!?

 

 チラッと救いを求めてクラスメイトを見てみるとサッと顔を逸らしやがった。この時点をもって1年半築いてきた友情は消え去ったのだと確信。

 というか皆静かですね!何時もはまあまあ騒いで私が注意してるのに今日はすっごい静かですね!!ちくしょう!!

 

 

「えっと、委員長さん」

「はい!何でしょうか!?」

「私は別にただの普通の一般人だし、皆と同い歳。敬語じゃなくていい」

「……………………ホントー?アリガトー!ワタシウレシイナー!」

 

 

 ああ神よ、私に何故こんな試練をお与えになるのですか?

 この国の皇帝や軍元帥と同格と言われている人にタメ口で話さなければいけないという自分の首が明日繋がっているか不安になる所業をさせる程、私は何か罪を犯しましたか?

 というかこんな時期に特選クラスに編入してきたのに普通の一般人は大分無理が有るよ。無理無理の無理ありけりだよ。

 

 ……っていうか同い歳!?嘘でしょ!?だって皇帝陛下は確か今22歳だし……な、何歳の時にここに通ってたの……!?

 

 

「ユニでもユニちゃんでも呼び方は何でもいいよ」

「ワーッユニちゃんって呼ばせて貰うネ!」

「貴方の事は……カレンって呼んだ方がいいのかな」

「何でもイイカナ!」

 

 

 じゃあカレンちゃんって呼ぶねと無表情…いや、なんかちょっと頬が動いてる。笑っ……てる……のか?

 不気味なアルカイックスマイルのまま彼女はカレンちゃん…と呟いている。お前名前覚えたぞって意味か?心臓が今まで聞いたことのない音してるからほんとにやめて欲しい。

 

 

 とにかく大混乱の脳内だが一先ず落ち着いて考えることにしよう。

 

 まず目的を考えるんだ。

 

 1つ目に何かを学ぶためにここに来た?

 いやそれはないだろう。彼女が今更学校で学ぶような内容は殆ど無いだろうし、あったとしてもより高度に学ぶことが出来るだろう。

 つまりこれじゃない。

 

 2つ目、政府からの密偵でここに来ている?

 …有り得る、けれど、だったら私達に通達された辞令と矛盾が生まれる。

 彼女がここに来るのならそんな辞令を出さなくとももっと目立たないように普通科等に入り、この学校に潜入できるはずだ。もし潜入なのだとしたら真正面から堂々と来すぎてるだろ。

 仮にこのクラスに目的があったのだとしたら私達にその事を知らせる必要は無いはず。

 

 ……なら……まさか……3つ目……

 

 ただ、学校に通いたいから……来た、とか?

 

 …………いやいや

 いやいやいやいやいやいやいやいや

 ね?普通に考えなよ、なにかこう私たちの及ばない凄い何かなんかこうなんかがあってきっとこのクラスに潜入しに来てるに決まってるよ。

 

「おぉ……ここが呼び出されるって噂の校舎裏……」

 

 明らかにウキウキした様子で見回ってるけど絶対違うって。違うよね。ね?

 

「えっと…確か42ページに書いてた通りにすれば……友達ができる……!」

 

 …………違う、はず……

 

「……これで私もはーれむライフ……!」

 

 ……………………………………………………

 ……………………………………

 ……………………

 

 

 

 

 

「で、逃げ帰ってきたと」

「無理だよぉぉぉぉ〜〜〜!もう無理!限界なの!助けてミラちゃん!」

「いやぁ〜無理っしょ、アタシ見てるだけで胃が痛かったもん」

 

 

 その日一日をようやく乗り切り、彼女の目的を察してしまった私は寮に逃げ帰ってきた。

 幸いにもユニは引越しの準備をしているらしく、寮に来るのは数日後という事もあり猶予が残されている。

 談話室に行くととても申し訳なさそうな顔をしたクラスメイト達が何時になく優しい様子で迎え入れてくれる。友情ポイントが1増えた。

 

 

「いやぁ……申し訳ないとは思ったよ?思ったけどね?あの人絶対……」

「おいやめろ、それ以上は言うんじゃねぇ、マジで」

「……関係ないけどね?関係ないけど、かの英雄クランケル准将の二つ名って"白鴉"だっけ?いやぁなんで"白"何だろうって思ってたけどねぇ」

「……うっ…うぅっ…私これから1年半耐えられる気がしない……!生きた心地がしなかった……!」

「「「ドンマイユニちゃん係」」」

「ぶっ殺してやるよ野郎共……!」

 

 

 クラス唯一のギャルであるミラちゃんの太ももに顔をねじ込み泣きつくと、普段なら頭をひっ叩かれるが今日だけは優しく撫でてくれる。沁みる。

 

「はいヨシヨシ〜」

「すうぅ〜〜〜……フゥ………………いい匂いする……「キモイよカレン」……と、とにかく!ユニさんの目的だけはどうにか判明させてきた!」

「すげぇ」

「流石俺らの委員長」

「っぱ違ぇやカレンは」

 

 

 忘れかけていたが、さすがにこの事は皆に共有しなくては行けない。

 というか協力しなければ私達の学園生活は卒業を迎えずバッドエンドになってしまう可能性が高いのである。主に不敬罪とかで。

 

 

「あのね…心して聞いてね……」

「おう」

「ユニさんは……!」

「…………!」

 

 

 ゴクリ、と息を飲む音が聞こえる。

 どう足掻いても私に押し付けても今後の進退に関わる何ががあるとなると彼らも他人事では居られないと理解しているのだろう。

 そして何より、もしユニさんが英雄として何かをなすために学園に来ているのだとしたら?

 この国を担っていく為に学んでいる私達は自分の為だけでなく、この国の為にも協力することに真剣に挑まなければいけないのだ。

 

 いつにない真面目な顔で私の事を見つめる彼らを見返し、どんな話でも受け入れると頷く彼らを私は信じている。

 

 だから私は意を決して口を開いた。

 

 

「彼女は……『学校無双〜実は世界最強の俺がクラスで実力を隠しているとバレてしまいハーレムに!?〜』ごっこをする為に学校に来ているのよ!」

 

「解散」

「委員長に期待した俺が馬鹿だった」

「明日の晩飯なんだっけ」

「カレち、疲れちゃったんだよね。今日は膝枕してあげるから」

「ちょっと!私本気で言ってるんだけど!!!」

 

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