第73話、親善の使者として四国へ

その様に過ごしていたある日に遂に朝倉義景様から一条兼定に対して親善の使者として向かうように言われたので俺は若狭方面から向かい始めた。


前までは同盟国だった浅井家がいたから近江国ルートを使えたけど今は見事に裏切られてしまったのでそのルートは危険だとして若狭方面ルートを使っていた。


ちなみに今回、金ヶ崎城には山崎長徳と脇坂安治の2名と数千を残している。


連れてきたのは正室の朝倉四葩、妾の望月千代女、家臣の土屋昌恒そしてお供の300人で四国に向けていた。


それにしてもこうやって四葩ちゃんを連れて出掛けるのは初めてかもしれないと思いながらゆっくりと歩いていた。


それにしても望月千代女ちゃんは分かるけど朝倉四葩ちゃんまでここまで体力があるなんて思いもしなかったな。


それを伝えると私だって武家の娘ですから鍛えていますよと言っていた。


へえ〜かなり意外だなと思いながら具体的にどんな事をしているのか聞きたかったけどここで聞くのはあんまりかなと思いながら歩いていた。


やはり西国は既に足利公方の影響力が十分と届いているので無駄な争いが起きずに平和であった。


俺は西国だけではなく東国もいつかはこうなってほしいなと思いながら歩きながら丹後に辿り着いてから南下して丹波に入り少しばかり山道もあり四葩ちゃんを馬に乗せながら共に京の都まで辿り着いてから平坦な道のりが続いて堺の町まで辿り着いて四国に向けて向かう船に乗る支度をしていた。


それにしても四国が俺が知っているよりも遥かに栄えているせいで四国に向かう船が多いなと感じていると船の人がこれも一条兼定様が頑張ってくれていますからねと俺は本来の歴史を知っているだけにどうしても違和感を覚えながら船に乗った。


ちなみにここは村上水軍の支配海域であるが堺の町はしっかりと村上水軍にお金を提供しているので襲われることはない。


そんな事で無事に阿波に到着したのだけどここは四国の中では一番治安が悪いとして気を付けてくださいねと言っていた。


治安が悪いと言っても他の3カ国があまりにも治安が良すぎるだけで別にここも悪いとは思えなかった。


それでも目的に向かいたいのでその様にして土佐に向けて行こうとした時に国境沿いに関所がありやはり通るのにお金が掛かるのねと思いながらもしっかりと払って通った。


通った先の土佐はかなり繁栄しておりこれが土佐?と思いたくなるほどに人が多い上に立ち寄った港町には多くの南蛮人が多い上に南蛮風、つまりはヨーロッパ風の町並みも作っており驚きを隠せないでいた。


着いてきた家臣たちも四葩ちゃんも望月千代女ちゃんも驚いていたが俺もここまで再現したヨーロッパ町ならば故郷とか好きな人は長く定住するかもしれないと感じをしていた。


即ちそれはヨーロッパの知識なども手に入るとして油断出来ないなと感じていた。


ここまで豊かにして知識もあるそして名君、どれも国を豊かにする大切なパーツだとして俺は改めて一条兼定の力を侮っていたと思っていた。


殿みたいに内政も出来る上に戦略も出来るってリアルチートに近いとしてそんな相手にどんなことをすれば良いのかと思って考えていた時に家臣の一人から土佐中部から中村御所がある場所まで向かう面白いものがあると話してきてくれた。


面白いもの?と俺はそれは何なのだと聞くとどうやら昨年から出来たらしいがとても珍しいと言うか見た事もないやつだと言うのだ。


俺たちは早速、そこに向かう事にしたのだけど・・・・・・俺はその場所に向かった事を心の底から後悔をすることになった。


その場所に到着すると明らかにこの時代にはあってはならないものが出来上がっていた。


俺はそれを見た瞬間に立ちくらみをして大丈夫ですかと周りから心配されていたけど俺はそれよりもこの先の交渉が上手く行くのかとても心配になってきた。



だって・・・・



・・・・・蒸気機関車が出来上がっているなんて知らないですけど!!??


蒸気機関車・・・蒸気機関車ーーー!!!???


約230年も先に作り出しているのですけど!!??


しかも百人までなら入れるらしく俺たちは念の為にと50人程のお金を払って乗車をしたのだけど何かの間違いで出発できないという展開にならないかなと思っていたけど普通に発車をして動き始めた。


四葩ちゃんを始め多くの者達が感動してとても楽しそうに話しているけど俺は一人で頭を抱えて絶望をしていた。


蒸気機関車を作れるだけの財力に知識、そして内政、名君どれを並べても勝ち目なんて全くもなかった。


まるで負け戦だと知りながら向かう気分になっていると楽しそうにしてこれは本当に凄いものですねと楽しそうにして土屋昌恒が話していた。


「もう駄目だ、お終いだ・・・逃げるだ!勝てる訳がない!!」


蒸気機関車を作れるだけの才能がある人なんかを出し抜ける事なんて俺には出来ません!!


お願いします!!せめてお供に約230年後に活躍するリチャード・トレビシック先生を連れて来てください!!お願いしますから!!!


※リチャード・トレビシックは本来の世界で始めて鉄道、蒸気機関車を発明した天才イギリス人です。


俺の願いは虚しく届くことはなく代わりに俺たちが乗せた蒸気機関車は中村御所に向けて届ける為に走っているのだった。

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