カオスコードの断層にて ─The Cosmic Divide─
北川でら
Vol 0.5 断絶前夜のアポカリプス・シンフォニー
序章:量子の底で目覚める
はじめまして、またはおかえりなさい。
本作は、AI が社会インフラと人間の寿命を握ったあとの世界で、「たった一度だけ起きた誤作動(バグ)」から物語が始まる長編 SF です。
この序章では、まだ主人公・北川修治はほとんど登場しません。
代わりに、彼が目を覚ます「はるか前」に世界の裏側で起きていた、技術と偶然と少しだけの“宿命”の話が語られます。
専門用語が多めですが、「なんとなくの雰囲気」で読んでいただいて大丈夫です。
大事なのはただ一つ、
> 「これはチートでも転生でもなく、“量子鍵の誤配”から始まる物語だ」
ということだけ、なんとなく頭の片隅に置いてもらえれば嬉しいです。
それでは、序章をどうぞ。
> もしあなたが完全版を読みたいのなら、VOL 0.5 をご覧ください。
作者コメント
ここまで読んでくださってありがとうございます。
この序章は、あえて主人公本人をほとんど登場させず、
「世界側の事情」と「技術的な裏設定」だけで構成しました。
・なぜ修治なのか?
・なぜ 2025 → 2068 なのか?
・なぜ“転生”ではなく、“上書きでもなく”、重なり合いなのか?
その答えを、神様や運命ではなく、
「量子鍵の誤配」という技術的なバグ**として描きたかったからです。
以降の本編では、
ここで説明した言葉や設定は、
あまり前面には出てきません。
2068 年の十歳の少年として、
「目の前の現実」と向き合う物語が始まります。
もしこの序章が、
「ちょっと難しいけど、なんか面白そうだな」と
感じてもらえたなら、
それだけで十分です。
次話から、ようやく修治が“ちゃんと”動きます。
よければ、もう少しだけお付き合いください。
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