恋愛のひとりごと

夏宵 澪  @凛

10月31日

「運命かもね?」


君が笑った


その冗談を、僕は本気にしてしまった


席替え 君の隣


幸せがこぼれて


頬がゆるむ


バレないように、


クールな仮面をかぶる


まばたきも忘れるほど きれいな人


その横顔を


独り占めしたい――


ねぇ、だめかな、


届け 届け


そう祈るだけの自分が 嫌いだった


進め 進め


胸の奥のざわめきを 言葉に変えよう


登校してすぐ、意識してしまう


朝、話せたかどうかで


一日の色が決まってしまう


笑いながら 


時間を伸ばしたくて


この距離を 遠ざけたくないと思う


もしも――嫌われてたら


そんな想像を囁く悪魔に


負けたくない


ああ、よく笑う君の


隣に立つ僕が


ほんの少しでも、


かわいくなれたら、



―君に似合う人になりたい

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