「こんにちわ、アスモ デウスです。」 納得がいかない名前で過ごす、スローライフと呼べるかわからんライフ

ジョンジ

第1話 本気の自己紹介

「こんにちは、アスモ デウスです。」


「まず初めに簡単に俺がこの名前になった経緯含め自己紹介から始めたいと思いまーす!」

「ちょっと長いからね!よぉーく聞くよーに!」

「はいそこー!他のことしないでちゃんと聞いてー!」


「うほぉんっ!それでは!俺は37歳!独身!彼女いない歴=年齢!の日本男児!

元々はしがない会社でしがない普通のサラリーマンをしていました。残業も多くなくストレスフリー、毎日定時に仕事が終わり、決まった時間に家に帰って、買ってきた駅前の有名老舗店の弁当にありつき、男一人の賢者の時間を過ごし…あ、この話はいいか。そんで充実した毎日を送ってました!会社の人間ドックの結果も健康体そのもの!MBI値平均の人!心身ともにパーフェクト!!」


「なのにっ…!!うぅ……ある夜寝て起きたら異世界転生させられてました!」


「どゆことーーーっ!」


「普通さぁ!よくある展開だとさぁ!なんか、過労で!とか!トラックにぶつかって!とか!誰かに刺されて!とかさぁっ!あるじゃん!?お決まりテンプレ!」

「別になーんもないのよ!本当に!

気持ちよーく寝て、起きたら、はい!なんか女神様っぽいのいるぅ〜……てなったのよ!」


「えとぉー…ここは?どこ?そんであなたは誰?」

て、聞いたらさ


女神

『わしは運命を司る女神じゃ!お主のようなものをここに連れてきたのは、別の世界に転生してもらうためじゃ!』

とかいうのさ!だからさ!俺は、


「いやいやいやいやいやいやっ!そーゆーの結構ですぅ、間に合ってますぅ!それでは、おやすみなさーい!」

て寝ようとしたのね。まぁ無理だったよね…


女神

『こぉぅらぁぁっ!起きんかアホめ!もうここに来てる時点で前の世界には戻れんぞ。妾にもムリじゃ!ワハハハハ!』

「いや、ワハハハハとか楽しそうに笑われても……その…俺…死んだんですか?前の世界で。」




アホ女神(旧:女神)

『知らんっ!(˘^˘ )プイッ』

「えええぇえぇぇぇぇぇぇーーー!知らんのぉーー!?なんか色々納得できないじゃないですかそんなんーー!」


アホ女神(旧:女神)

『まぁアレじゃ!ここに来たもんは仕方なかろぅ!諦めろ!ワハハハハ!それでじゃな、転生者には、妾直々に特別な力をくれてやることになっておるのでな。

その力を使って新しい世界で悠々と暮らすのもありじゃろ!別に今は魔王とかもおらんし。』


「えっ!!なに!?そーゆー世界なの?異世界ファンタジー的な?マジかよぉぉぉ。」

「エアコンないじゃーーーん!あぁ……大丈夫かな俺、生きていけるかなぁ。体温調節とかちゃんとできるかなぁ」


アホ女神(旧:女神)

『あぁーうるさいうるさい!転生者はな、行く世界の住人より少し強く、そして頑丈なんじゃ。そんなに心配ならいくつかサービスしとくぞ?』

「女神さまぁぁぁぁぁぁ(土下座)、仏様ぁぁぁ!どーかサービスてんこ盛りにぃしてくださいぃぃっ」


女神様(旧:アホ女神)

『わ、わかったわかった!!わかったから、だから足を掴むな!離せっ!!』

『ふぅ〜…そしたらな、元々やる力に加えて3つお主にちょっとしたサービスをしてやる』


『まずは、主に与える特別な力についてはの、「模倣保存(コピーストック)」という力じゃ』

『この力はの、魔物だろうが人間だろうがどの対象に対してもスキルを5つまで保存して、自分の物のように使えるスキルなのじゃ!どうじゃ?すごいじゃろぉ?』


「えええぇぇぇぇぇぇぇ!魔物とか出るのぉぉぉぉ!!??ちょ、ま……俺には無理そうだぁぁ……はっ!」

「女神さまぁぁぁぁぁぁぁっ!お大臣さまぁぁぁぁっ!どうか!どうか卑しい私めにお慈悲をぉぉぉっ」


お大臣女神様(旧:アホ女神)

『わ、わかったから!離れろっ!は、な、れ、ろ!とぅ(俺を蹴り飛ばす)』

『し、仕方がないから模倣保存の力とは、別に少しだけサービスしてやる』


『ただしっ!!これはイレギュラーなサービスじゃ!過剰サービスじゃ!だからぁ……ニヤリ!』

『この模倣保存の源を埋め込んだ後、5秒以内に新しい世界に転移するからの!その5秒の間に3つ欲しい力をいえ!ククク』

て楽しそうに笑いながら俺に力の源みたいな光を入れてきたのよ。


「えっ!ちょ!ま……無限収納の力!!!」

「と、え…と!状態異常無効化!!!」

「と、、あ、れ?……眠く…れ、れんin…じゅ…つ」


雑女神(旧:お大臣女神様)

『無限収納ほいっと、状態異常無効化もほいっと、ん?最後はなんじゃ?レンチン術?…あれか?元の世界にあった物を温めるやつか?んー変わった力が欲しんじゃのぉ。まぁよかろう!レンチン術とやらもほいっと!んじゃ、楽しむんじゃぞぉ〜』


…………


そして、俺は目を開けると、そこには1つの大樹があった。

元の世界では存在しないであろう、スカイツリーより大きな樹だ。10倍はあんじゃないのこれ?こわぁ……


空には見たことの無い、鳥?のような生き物が群れをなして羽ばたいていた。

花も元いた世界とは異なっているように感じた。


草も、……いや、草はそんな変わらんな。


俺は異世界に転生したんだな。と実感が沸いた。

そして、俺は頭を抱えて叫ばずにはいられなかった。


「ちがぁぁぁぁぁうっ!レンチン術じゃなくて、錬金術が欲しかったのぉぉ!!異世界でレンチン出来てどーすんねんっ!あの雑女神ぃぃ!」


「はぁぁ〜……ここからどーしょ。転移術とか鑑定とかにしとけば良かったかなぁ……まぁ、もう何言っても遅いけど」


「はぁぁぁぁ〜…とりあえず、お決まりのテンプレやりますか」


「ステータス、オープン!」

目の前にRPGゲームのような、青白い画面のようなものが現れ、俺のステータスであろう内容が書かれていた。

「おぉ…す、すげぇ…実際に見るとなんかテンション上が……」

「ん?」

「なんだこれっ?」

「えー…とぉ、名前?あす…もでうすぅぅぅぅ!?」

「アスモデウスって、なんか悪魔の名前じゃなかったぁぁぁ?」

「しかも何これ?なんか気を利かせましたみたいにちゃんと苗字と名前の間空いて、アスモ デウスってぇぇぇぇ!」

「うぅ、くそぉ〜……あの雑女神……変な名前にしやがって……親に貰った名前があるのにいぃぃ……」


「とりあえず、このままじゃ餓死したり魔物に食わられたりしちゃうかもだから、安全な町とかに向かうか……そこでゆっくり考えよう」



「うん、いや、ここどこ?」

………

「こんにちは、アスモ デウスです。」

「とまぁ、これが自己紹介と今までの経緯です!」

「みんな!分かってくれたかな?俺の悲劇を!」

「今もうここがどこか分からんくて、とりあえず道みたいなの見つけたから右に行こうか左に行こうか迷ってる真っ最中だよ!」


「誰か助けてぇぇぇぇぇーっ!」


(第2話に続く)

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