このティム・バートン的な世界観が最高でした。
とあるハロウィンの夜。交番にいるおまわりさんたちは何やら「落とし物」があるのを発見する。それはどうもゾンビのような人形に見えるものだったが。
それの保管をしようとした後で、同僚のロンゾウ・ビハィン巡査の姿が消えてしまい……。
合計で十一体あるゾンビ人形。そしてロンゾウ巡査。彼らが一同に会する場面をイメージしようとすると、どうしてもティム・バートンの「コープスブライド」だとか「フランケンウィニー」、「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」なんかの場面が頭に浮かんできます。
生き生きと、それでいてホラーチックに闊歩する「彼ら」。不思議な微笑ましさに満ちていて、イメージすると幸せな気持ちになってきました。
そしてロンゾウ・ビハィン巡査。読み進めて彼の秘密を理解した時、ニヤリとすること必至です。
日程的には、十一月の一日の話なのでしょうな。
S谷区交番の刑事達は、昨夜のお祭り騒ぎでお疲れのご様子。
まあハロウィン・ナイトですから……地名的にもここのハロウィンは確かに毎年危険です!
しかし、こちらの世界線でも現実と同じ法が働いたのか、今年は大事件もなく十月三十一日の夜を無事に乗り切ったお巡りさん達です。
……が、一つおかしなことが。
道端に、ゾンビのお人形が大量に転がっていたことと、
ここの巡査の一人、ロンゾウ・ビハィンが……突然身体に不調をきたしたことにございます。
何だか匂うんだそうです。あと、顔色も悪いんだそうです。
そして今日十一月一日になったら! 仮眠室で休んでいたはずのロンゾウが昨日の晩のうちに行方不明に!
道端に落ちていたゾンビ人形も一緒にどこかに消えちゃった!?
これが意味するところは一体なんだ……?
と、こういうお話にございます。
なんでしょうね。お子様に読み聞かせにも、最適かと思われます。
ハロウィンっぽい、ややゾワワで、なぜかほっこりという。
時輪作品にハズレなし。
是非! ご一読を!!