幼馴染に彼氏ができたみたいなんだけど彼氏って…多重人格じゃね⁉︎てかさ…彼氏って…

猫の集会

インパクト大

 秋、それは青空が広がり清々しい風が吹く。

 

 そういうイメージやん?

 

 なのに…

 

 なのにさ、昨日まで春かな?って思うくらい、半袖でいける感じだったのに…

 

 なのに今は…

 

 超絶寒いんですけどー⁉︎

 

 な、なんで…

 

 それがなんで…

 

 春から秋をスキップして冬なんよ…

 

 そもそも夏は⁉︎

 

 …

 

 いや…これは、だれも悪くない。

 

 悪くない…よ?

 

 でも、いきなり寒すぎなんだって‼︎

 

 

 窓の外をみると、風がビュービュー吹いてさ、葉っぱも寒そうよ?

 

 昨日まで、喉渇いてそうなカラカラだったのに…

 

 今じゃ、お腹いっぱいって感じよ?

 

 なんなら、もういらないんですけど?みたいに揺れてますね。

 

 雨をかわしている‼︎って言わんばかりな揺れです。

 

 どうしてこんなことにっ…

 

 どうして…

 

 てさ…そんなこと知らんがなってわけで、布団に包まってマンガでも読もっと。

 

 

 …

 

 これ、読んだな。

 

 アレもこれもそれも読んだんよ‼︎

 

 新しいマンガを買いに行こうかなって、お財布をこっそり覗いた。

 

 いや、自分のだからコソコソしなくてもいいんだけどね。

 

 でも、こわいじゃん⁉︎

 

 いくら入ってたっけってさ…

 

 恐る恐るのぞきましたよ。

 

 ゆっくりパカァって、ひらいたんよ…

 

 お札ないね?

 

 じゃあ、小銭がたんまりと艶々した色がたんまりと…

 

 なかった。

 

 十円が三枚入っていたね。

 

 

 うん…数えやすくていいやん。

 

 …

 

 お外もお財布もお寒ぅございます。

 

 

 

 バイトしよ。

 

 とりあえず、バイト募集を携帯で探した。

 

 おかげさまで、時間潰しになりましたね。

 

 

 なので、早速次の日の学校帰りに面接に行くことになったんですよ。

 

 

 あー、緊張する‼︎

 

 緊張しすぎて、駅のホームにいる前のカップルを凝視していた。

 

 あの二人って…

 

 めっちゃスタイル良すぎる‼︎

 

 後ろ姿しか見えないけど、めっちゃ美男美女なんじゃね⁉︎

 

 羨ましい…

 

 ウラメシヤ…

 

 

 …

 

 

 いや、ウラんでいる場合じゃない。

 

 面接…面接…麺類…ラーメン…

 

 大丈夫か…オレの頭の中は…

 

 ってさ⁉︎

 

 えっ⁉︎

 

 あの、前にいる美男美女の女の子の方って…

 

 

 友梨奈ゆりなじゃん⁉︎

 

 

 驚いていると、友梨奈がこちらに気づいた。

 

 

「あれ、水弥斗みやと?」

 と。

 

「おぉ…」

 と、挨拶すると隣の美男子もオレに近づいてきた。

 

 そして、オレはギョッとした。

 

 前髪…ゴムで結んでる…

 

 イケメンは、なにしても似合うけど…

 

 なんか、すごいな…

 

「あ、どうも〜ぉ」

 と、意外にも意外すぎる感じだった。

 

「あ、電車きた。じゃあね、水弥斗」

「あぁ…」

 

 一応…彼氏?にもペコリとした。

 

 そしたら、まさかの…

「じゃあねーん♡」

 と、手をフリフリされた。

 

 なんか…見た目と全く違う。

 

 

「えっ、友梨奈さん…彼氏いたのー…」

 ガッカリしているだれか知らない友梨奈の知人…?

 

「そうよん♡オレが彼氏たん♡」

 と、すかさず答える彼氏…

 

 彼氏たんって…

 

 

 友梨奈とは、幼馴染で…友梨奈は、ずっと

 彼氏がいなかった。

 

 中学の頃から友梨奈は、モテていた。

 

 でも、勉強頑張りたいからって断っていた。

 

 

 しかし…今は…彼氏ができたんだね…。

 

 

 別々の高校だから、なんにも知らなかったよ…。

 

 さよなら、オレの初恋…

 

 

 友梨奈…彼氏とお揃いのぬいぐるみバッグにぶら下げてたな…。

 

 あと、オソロのネイルもカバンから下げてたな。

 

 彼氏に、ネイルのキーフォルダーをバッグにつけさせるなんて、彼女いますから‼︎って言っているようなものだよね。

 

 めっちゃ彼氏のこと…好きなんだろうな。

 

 

 …

 

 それにしても、彼氏…イケメンだけど、性格がかわってそうだね…。

 

 ま、友梨奈が幸せならね…

 

 うん、いいと思うよ。

 

 

 うん…

 

 

 そして、オレはバイトの面接へと向かうのでありました。

 

 

 

 続く。

 

 

 

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