面白い授業だと思って調べてみたところ、文部科学省が定めている学習指導要領に「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」という項目があるんですね。
昔話を読ませて終わりではなくて、生徒に解釈、再構成させ発表してもらう。話す力、読み書きの力が満遍なく養われる素晴らしい授業だと思いました。
解釈は国語の授業だけにとどまるものではありません。
歴史学や神学や法学、自然科学の分野でさえ、事実やデータをどう理解するかという解釈の問題が必ず生じます。
鎌倉幕府の成立年を例にとっても、複数の説が存在し、それぞれに対応する根拠があります。
ここで重要なのは、どれが正しいか、どれが間違っているかという話ではないことです。
それぞれの立場、視点によって結論が異なるというだけなのです。
物語は、解釈の幅が広い分野だと思います。
登場人物の心情をどう捉えるか、テーマをどこに見出すか、文化的背景をどう重ねるかによって、同じ作品でもまったく異なる解釈が生まれるのです。
皆さんも鶴が去った理由を考えてみてはどうでしょうか!