第二話
そしてイワシの全身をまんべんなく焼くと、少し
それは柔らかい身で
と考えると、魚屋さんのアオマさんの顔が浮かんだ。よし、この七匹はアオマさんにあげよう! 私が買い物に行くと、いつもオマケをしてくれるからそのお
そうして私は、海から街中に移動することにした。その時ふと海を振り
こうして見てみると、
私は、歩きながら考えた。このヅキミ国には、私たち人間が住んでいる。でもエルフが住む国、ドワーフが住む国、ホビットが住む国、そして何と魔族が住む国もあるそうだ。
それらの国にも、いつか行ってみたいと思っている。まあ、いつになるか分からないけど。そうして左右にレンガ造りの建物が建っている
すると白いエプロンを着た、アオマさんが声をかけてきた。アオマさんは背が高くて、髪は短くて目が細いのが特徴だ。
「よう、リーネちゃん。今日も
そう、私は可愛いらしい。体は
「違うの。今日は、魚を買いにきたんじゃないの」
「え? それじゃあ、何しにきたんだい?」
「魚がたくさん釣れたから、あげようと思うの。ほら、アオマさんはいつも私が魚を買う時にオマケをしてくれるから」
するとアオマさんは、バケツを
「へえ、これをリーネちゃんが釣ったのかい。どれどれ。ああ、こりゃあ良いイワシだ。こんなに良いイワシを、タダじゃあもらえないよ」
そう言ってアオマさんは、
「はい、これ。一〇〇〇ゴールドあげるよ。これでイワシを、もらうよ」
私は小さな金貨を受け取って、考えた。そうか。イワシを釣って持ってくれば、お金をもらえるのか。それならばと私は、聞いてみた。
「それじゃあ明日もイワシを釣ってくれば、買ってくれる?」
するとアオマさんは、ちょっと
「いや、イワシはもう十分かなあ……。あ、そうだ。カツオなら、買うよ。最近、
ご、五〇〇〇ゴールド?! 一匹で五〇〇〇ゴールドなら、二匹で一万ゴールド?! よし、決めた。明日は、カツオを釣ろう! そう決心した私は、「分かったわ。それじゃあ、楽しみにしててね」と告げて魚屋さんを後にした。
そうして灰色のレンガで造られて屋根は赤色の家に帰ってきた時は、もう夕方になっていた。私は家に中に入ると、夕食を作っているお母さんにバケツの中に入っているイワシを見せた。
「ねえねえ、お母さん! 今日、イワシを釣ったんだ!」
すると黄色い上着にグレーのズボンを穿いた優し気な顔をしたお母さんは、少し驚いた表情になった。
「あらあら、
「うん!」
「それじゃあ、これも料理して夕飯のおかずにしましょう」
そう言ってお母さんは、レンガでできたかまどで料理を始めた。そして、私に告げた。
「それじゃあリーネは、スープとパンを用意して」
「うん!」
私はコーンスープを三枚のお皿によそって、三切れのパンを白いカバーがかけてあるテーブルに載せた。するとお母さんの料理が終わったようで、お父さんを呼んでくるように言われた。
お父さんは隣の部屋で、クワやカマなどの畑仕事で使う道具を作っている。私は灰色のエプロンをつけて作業している、
「お父さーん! 夕食の準備ができたよー!」
するとお父さんは、笑顔で振り返った。
「おお、もうそんな時間か。分かったよ、すぐに行く」
私とお母さんが木製のイスに座ってテーブルについていると、お父さんはやってきた。
「おお、今日のおかずは、イワシか」
「そうよ。何と、リーネが釣ってきたの」
「ほお。リーネが」
なので私は、
「そうなの、すごいでしょう」
それをお母さんは、しょう油と
「ほお。こりゃあ、
「ホントに、そうね」
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