ロッテリア

@lotteria

第1話

「井上マネージャー。わたしもエッチしたいんです。」


井上は、正社員で、店長補佐だった。

スタイルがいいとは言えなかったが、いつもニコニコしていて、

大学時代は、ロックバンドを組んでいたらしい。


「どういうことですか?」


と、井上は、食べていた麻婆豆腐をひっくりかえしてしまった。

(以後、上井マネージャーに変更します。)


わたしは、大学でいじめられていたのだ。もてないわけではなかったが、

童貞だったものだから、童貞をきった連中から馬鹿にされていた。

 浪人したものだから、年下からバカにされるといった仕打ちを

 4年間されてしまったのである。


「困ったわね。私、彼氏いるのよ。もうすぐ結婚するし。

 彼氏がゆるすと思って?残念だけど、ダメね。」


上井は、ニコニコしながら、ことわった。

デスクには、仕事が積んであった。


シフトが終了し、かおりといっしょに外へ出た。

カオリは、高校3年で、観光ホテルへの就職が内定していた。

女子高生にもかかわらず喫煙者で、わたしはあまりよく思っていなかったが、

最近、彼氏とわかれたらしく、どことなくわたしに気があるように見えた。


「な。ドーナツ食べようか。あそこ、小さいラーメンも出しているだろう。」

「いいわよ。」


カオリは、気さくに話すこともできたし、胸も大きかったが、

わたしは、童貞をきるなら上井とと考えていた。

カオリとラブホへ行ったこともあったが、わたしは、運転しないものだから、

ラブホで門前払い受けてしまったのだ。

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