MOMO

Kay.Valentine

第1話

これは漫画原作のシナリオです。


〇川のほとり。桜の下(春の昼下がり)。


おばあさん(八十歳)が自宅前の川の


ほとりに座って洗濯をしている。


空の彼方から、


ピンク色の光の尾を引いて、


こちらに隕石が飛んできた。


おばあさんの目の前の川に落ちる。


「ドドドカーーーーン」


「グラグラグラ」


あたりはその衝撃で


大地震のように大揺れになる。


おばあさん

「(驚いて)ひえー!」(気を失う)


そばにある家の中にいたお爺さんが


びっくりして飛び出して来る。


お爺さん

「ばあさんや、ばあさんや」


おばあさんを介抱する。


おばあさん正気に戻る。


お爺さんと一緒に目の前を見ると


そこには人間の身長の五倍ぐらいの桃が


川に浮かんでいる。


ドドンドドン


桃の中から太鼓の音が聞こえる。


おばあさん

「なんちゅうデカい桃やろか」


お爺さん

「そうやねえ。


こりゃあ、一カ月分ぐらいの飯のタネじゃ」


二人共あっけにとられて


太鼓の音に耳を傾ける。


歌が流れて来る。


「♪チャンチキおけさ~♪」


おばあさん

「あっりゃあ~、


中で盆踊りでもしとるんやろか」


おばあさんとお爺さん


草の上に座って一緒に手を叩き始める。


突然歌と太鼓の音がやみ


桃が発光し始める。


真っ白な光が辺り一面を包む。


無数の光線を四方八方に出し始める。


目の前が光で埋め尽くされたので、


お爺さんもおばあさんも眩しくて


見ていられない。


しばらくすると光は少しずつ弱くなってくる


やがて、光が落ち着くと


桃のあった場所に


長身の立派な青年が立っている。


右手を天に、左手を地に向けている。


MOMO

「天上天下、唯我独尊だに」


おじいさんとおばあさんは


あっけにとられている。


MOMO

「ボクは桃から生まれたMOMO


桃太郎の孫だに。


天国の神様のミッションを持って


地上に降りてきただに。


そのミッションとは


天国から


『宇宙最大の秘宝、七色のダイヤ』


を盗んだ魔王を退治して


ダイヤを取り返すことだに」

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