フンドシの是非、あなたはそれを、本当に、笑えますか?

「是非」という言葉そのものが、「多様性」を唯一絶対の正義とする現代においては、笑われるものに過ぎない。
「美意識」という指針もまた「社会様から許しを得た個人の自由」でしかない。
平和に安穏として、現実の殺し殺されあいなど、ファンタジーでしかないこの現代。
そこに住む我々こそ、この平安中期の世を熟読し、「コンプライアンス(順守)」という冷酷な裁断をめぐって争い、権謀と策略をこらした人々の切実さを、かえりみる必要があるのではないでしょうか。
その是非は、どうぞこの作品にお目を通してから、下してください。

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