第1章第4話 命の危機を乗り越えて

「んん、あー朝か…」

「いってて、やっぱりぐっすりとは眠れなかったな…」

あの後、彼は木と自分をロープで括りなんとか寝ることはできた

「まぁ、少しは疲れはとれたか…」

「しかし、やはり森は危険だ、早めに目的地に着きたいとこだが…」

「とりあえず進むか…」


「それにしてもあの怪物は夜行性なのか?」

「もしそうだったら夜は早めに木の上に避難すれば大丈夫だが」

それから彼は昨日より警戒しながら進んで行ったが攻撃性のある生物とは出会わなかった


そして時間は過ぎていき彼の時計で十二時になった

「十二時か…やばいな、昨日の疲れが残っているからか、もうきついぞ…」

そして彼はふと上を見た、現在日は上っている

「今の太陽の位置からして地球との差は前1,2時間ってとこか?」

「太陽で計るのは正確じゃないがだいだい合ってるはず…」

「ふぅー、やっぱきつい…少し休むか…」

彼は休憩がてら昼食を取った

「あぁー、やっぱ苦げぇ、この果物…」

「まぁ、しかし水分も取れるからいいな…」


「よっ、しゃ!もうひと踏ん張りだ!」

彼は重い腰を上げて歩き始めた

それから彼は何度も疲労で立ち止まりかけたが気合で進んで行った

そして夕暮れ

「ん゛、もう…無理…」

彼は疲れ果て木にもたれかかった

「はぁ…はぁ…こんなにきついのは久しぶりだぜ…」

「はぁ…あとどんくらいだ?…ぅん、クソ…キチィ…」

「あくまで方位磁針だけを頼りにしてるから正確じゃないもんな…」

「………」


それから彼は死んだかのようにじっと休んだ

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