たぶん、初めて女性向け恋愛小説を完読したんじゃないかと思います。
不幸に打ち萎れる夕映さんの元に颯爽と現れた采人さん。
男性不信になりかけているところで、まるでショック療法のように次から次へと予想の斜め上に「道」を敷設するスパダリヒーロー。
何しろ采人さん有名総合病院の御曹司なのです。
夕映さんだって救急医療に魅せられて医師の世界に飛び込んだ、激務に苛まれながらも目指すものが有る自立した女性なのです。
しかーし、二人の思考は何故か噛み合わない。そう真逆なのです。
方や石橋を叩き壊して渡れない性格、そしてもう一方は「橋が無ければヘリを呼べばいいじゃない! って言うか、もう手配した」みたいな性格。
その手並みはまさに「白衣を着た悪魔」。
それでも二人の想いは、すれ違いながらもやがて寄り添っていく。
きっと素敵なエンディングに出会えるでしょう。
「なにしろ生まれて初めて俺に『女性向け恋愛小説』を読ませたんだからな。」
ヒロイン、夕映(ゆえ)は救命救急医。友人の結婚式にお呼ばれして、同じ結婚式場で、結婚式をあげていた他の新郎新婦にでくわす。
その新郎……まさか、まさかの、夕映の彼氏だったのだ。二股! 裏切り! 夕映は救急医の仕事が忙しく、彼氏に二股かけられていたと気がつけなかったのだ……。
そして、ここで、運命の出会いもはたす。大病院の敏腕外科医、セレブ金持ち、イケメン、采人(あやと)。
彼は、夕映の危機を笑顔で救ってくれて、まるで優しい王子様。
しかし、彼は優しいだけじゃない、もうひとつの顔も持っていた……。
この作品の魅力は、なんといっても、ヒーロー采人。
優しい気遣いもできるけど、夕映に執着心剥き出しで、時々、〝白衣をきた悪魔〟に豹変する事がある。
前彼の裏切りによって、恋に臆病になってしまった夕映を、自分に恋に落とすべく、外堀を埋める、埋める! 優しさと腹黒さがジェットコースターのように夕映を襲い、読者としては、「いいぞー、もっとやれやれー!」と采人を応援したくなってしまう。
なぜなら、采人は夕映に惚れて、心から好きだから。
惚れた女に、自分をふりむかせ、自分を求めさせ、自分でいっぱいになってほしい。
恋した男の、自然な心理でもあるから……。
夕映は、救急医として自立した、しっかりした女性でもあります。
その夕映が、采人の執着に「ひっ」と怖くなったり、そのすぐあと、采人のかっこよさにうっとり目を奪われてしまったり。読者も一緒に、采人の一挙手一投足に、どきどき、はらはら、目が離せなくなるでしょう。
面白いですよ!