哲学……的な?

坂条 伸

対話と労力

 対話とは、“前提となる価値観をすり合わせようとする意識”があるかどうかにかかっている。

 それが欠けた者同士の会話には意味がなく、ただ自分の意見を押し付け合うだけに終わる。

 しかも、それは片方の努力だけでは成立しない。

 この構図は、SNS上の議論にも国際関係にも同じように当てはまる。

 対話する意思のない相手に向けて努力することに、意味はない。

 それは壁にボールを投げるのと同じで、返ってくるのは反響音か、スピーカーから流れる雑音にすぎない。

 そのための労力を費やすくらいなら、最初から会話ではなく、データだけを提示して放置するほうがまだましだ。

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