あとがき&ヒント

 お読みいただきありがとうございました、著者の律角です。


 本作は私が初代アカウント(このアカウントは2代目)時代に公開していたヘンテコリンな長編奇術小説『うぉーきんぐ・りばてぃ』の外伝作品となります。ゆえに初見の方にはキャラクター像や世界観等、大変わかりにくい内容だったと思われますが、そこに耐えて読破してくださったことに感謝申しあげます……。


 今後についてですが、とりあえず現行作品である『護翼抄異伝』の執筆に戻ろうと思います。本作とは異なり、非常に回りくどい文体で書かれた作品でありますが、よろしければそちらもお付き合いくださいますと幸いです。


 それでは、暫しお暇を頂戴致します。ご縁がありましたら、また。


~~~


【まだピンと来ていない人の為のヒントのコーナー】


※本編のネタバレを含みますので、まだ読んでもいないのにここを訪れてしまった方はお引き取りいただきますよう、ご注意申し上げます。












 本作のトリックは、2段構成になっています。


 第1段は、(正確には違いますが)要するに「アキネーター」の原理です。数学が得意な方には、2進法の原理といった方がわかり易いかもしれませんね。質問できる回数は3回ですから、


2^3=2×2×2=8


8つのパターンに分岐することとなり、すなわち最大で8通りの異なるモノを当てることが出来ることになります。ちなみに質問が10回なら最大で1024通り、20回なら最大で104万8576通りの異なるモノを当てることが可能ということになりますね。天下のアキネーター先生は確かに凄いですが、原理そのものは極めて単純といえるかもしれません。


 問題は第2段です。結論から先に申し上げますと、第1段で3回の質問が終わった時点で、最初に選んだ数字が何かわかるようになっています。なので質問なしで当たるのはある意味当然ともいえるのですが……このトリックにおいて重要なのはそこではありません。


 まだ何のことかわからない方は、試しに「最初に選ぶ1から8までの数字」を変えてもう1度読んでみてください。すると、面白いことに気がつくはずです。これも結局のところは数学的原理なわけですが、興味のある方は考察してみてください。


 最後に、何故マスターがメニューを当てられたのかについて――これについては、ここでは伏せることとします(※これはマジックの原理ではありませんので、あしからず)。本文にヒントはありますので、根気がおありの方は再読してみてください。どうしてもわからない、という方については、私(律角)にそっとコメントで教えてくださいましたら、ヒントを差し上げます。

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