信長の野望〜烈風伝〜

　1571年12月。

信長軍、陸奥・三戸城を落とす！

南部家滅亡。

　1572年1月。

信長軍、伊達家領、陸前・岩出山城へ出兵！

　勝家軍、佐竹家領、常陸(ひたち)・水戸城へ

出兵！

ポク―ポク。

信長は馬上より、秀吉に問いかける。

「秀吉。」

「はい。」

「天下を取ったら、わしはどうする？」

「天下を？」

秀吉は考えこむ。信長は笑顔だが、適当な答えだと

叱られそうな気がしたからだ。

機嫌を損ねたら一大事。

「されば、戦の無い世を、

　日の本を桃源に変える、ですかな。」

「わはは！」

秀吉はギクリとした。この答えは的を外した。

そう痛感した。

「それでは日の本一国止まりじゃ！」

秀吉はしまったと思った。信長は続ける。

「真の平和を願うなら、海を渡り、

　この世を平らげる！

　この世界から戦を無くすが、

　天下の宿願であろう？」

「ははっ！」

秀吉が世界に目を向けたのは、この時からである。