第2話 九州戦略・1 135

 1569年8月。

信長はみなを集めた。

「四国平定は成った。

 ――」

そこへ秀吉が割って入る。

「九州攻めの先手は、それがしに!」

当の信長は、ニヤニヤ笑っている。それも一つの

方策だが……。

秀吉は

意味がわからず……

「何か……?」

「戦うばかりが戦ではあるまい?

 のぅ、半兵衛!」

「ははっ!」

この時点で、主・信長の意図を、半兵衛は理解して

いた。

「同盟かと存じまする。」

「ははは!

 その通りじゃ!」

西の下間家の勢力は一掃した。九州勢と戦火を交える理由は無い。

「わしは東へ進む!」

織田家はもはや、日の本の筆頭勢力。敵などいない。

 まずは大友家との同盟。使者には、大村純忠が

選ばれた。


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