飲食店で働く主人公の棗大輝と、厳しい先輩・笹木里奈。社会人の二人がスイーツを通し津中を深めていく様子がゆったりのんびり読めて心地いい。
ほっこりしたいときにぴったりな一作。
棗と里奈のふたりに、明るい後輩・瀬川茜が絡んで話が進行していきます。
仕事中は常に険しい表情で「料理の提供が滞っているけれど、もっと考えて仕事するように」と厳しく指導してくる里奈。
しかし休憩時間に「新作のスイーツの情報を調べているの」と話すと、満面の笑みを浮かべて上機嫌に!このギャップがたまりません。
期間限定のバター&チーズ味のマカロンを買ってきてくれた先輩の優しさに、主人公が「急に先輩のことが可愛いらしく思えてきた」と感じたとき、こそ棗が恋心を自覚した瞬間なんだなーと共感しできて、応援したくなりました。
一方、後輩の瀬川さんは「なつさん」と馴れ馴れしく呼んでたり積極的だったりと、里奈とはまた違ったタイプ。
「私もおすすめのスイーツがあるので今度食べに行きましょうよ」と積極的に誘ってくる彼女の明るさが魅力的。
「なつさんと里奈さんってそんなに仲良しでしたっけ?」と嫉妬混じりに問いかける場面が可愛いけど、べたべたしすぎないバランスがさっぱりしていて良かったです。
物語が進むと棗と里奈が付き合うことになり、二人の関係性が深まっていきます。店長への報告シーンが印象的でした。緊張しながら「実は僕と笹木さんなんですがお付き合いしています」と伝えると、店長は「そうなんだ、おめでとう。でも報告はそれだけ? なんだてっきり結婚しますっていう報告かと思ったよ」と拍子抜けの反応。「最近の2人の様子を見ていたらお相手は笹木さんなんだろうなってなんとなく思っていた」とバレていたことが判明する展開が微笑ましいです。
そして花火大会デートの約束!里奈さんが「私は浴衣着て行くつもりだよ」と明かし、棗に「甚平着てきてよ」とリクエストする場面が◎ 二人の初々しいやり取りに癒されます。
日常の仕事風景からデートまで、リアルな社会人の恋愛が丁寧に描かれていて、お茶でも飲みながらゆったり読むととても幸せな気分に!
疲れているときもそうでないときも、読めば癒しのひとときになること間違いなしです。
主人公のなんでもない日常の中で繰り広げられる恋愛模様。
周囲の素敵な女性達との中で、揺れ動く心。
彼女たちと関わり合いを持ちながら、自分の心に気付いていく嬉しさと、切なさ。
ちょっとした会話や仕草、それを通して、登場人物たちの感情が良く伝わってきます。
何より、登場人物たちの距離感が絶妙です。
温かさや戸惑い、そして優しさや残酷さが、読者である自分たちの周囲に何気なく転がっている環境の中、表現をされています。
飽きることなく、ドキドキしながら読み続けられるラブストーリーです。
まだ完結していませんが、お薦めしたい作品です。