やり切れない最後
辻田鷹斗
プロローグ
紅葉流れる寒さ。
乾燥した空気が外を包む。
そんな味気ない空気とは裏腹に、学内は暖かくて活発だった。
2人を除いて。
教室から遠く離れた第二相談室。
蛍光灯の下に先生と生徒は机を挟んで相対していた。
「それで……。話ってなんだい?」
「…………。」
彼女は重く俯いたまま机を見る。
でも、何か大事なことを言いたいみたいだ。
とても、大事なことを。
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