始まりの町
始まりの町
………このおっしゃれ〜な感じのドイツの住宅街をモデルにした街並み…
そして、街のシンボルでもある高い時計塔と、噴水!
ちゃんとデザイン通りの見た目〜
さて…
念の為、街の
……なんだかすごい見られてない?
あ
そっか…
今私…
ハイエルフじゃん……
そりゃ注目浴びるよね…
……ん?
あの男の人は…
この街の領主だっけ?
なんか近づいてきたけど…
「…貴方様はもしや…神様なのですか…?」
あ〜……
運営側の存在だから…
ん〜……どうしよっかな…
……プレイヤーは、
うーん…
…こうするかぁ…
えーとちゃんと声も作って…
凛々しい感じで…!
「いいえ、
「な、なるほど」
…ロールプレイ確定しちゃったぁ…
もうヤケクソじゃい!
このままロールプレイを貫き通してみせたらぁ!
「そ…その…」
「はい」
「あの…貴方様は一体どのようなご用でこの街に来られたのでしょうか…」
こういう時の説明内容考えておいて良かった〜…
「4日前授けた神託の通り、1週間後、
「は、はい。存じております」
「
「な、なるほど」
「それと…」
「そ…それと?」
「私のことは、以後、守護者とお呼びください」
「…承知致しました。では以後守護者様とお呼び致します」
……別に様付けなくてもいいんだけどね?
「そして、私は、
でも、私はただの運営側じゃなくて…
「私は、常は
「…そういうことでしたら…」
「ありがとうございます。
では…他に何か気になることはございますか?」
「いえ…私からは特に…」
「…他の方々は何かご用はあられますか?」
これで何もなければ楽だけど…きっとあるでしょうねぇ…
「は、はい!」
「どうしました?」
ちっちゃな女の子……7歳くらいかな?
「あ、あの…しゅ、しゅごしゃさま?は…」
「なになに?」
…ッ…ロールプレイ忘れた…ッ!心の声漏れた…っ!
「そ…その…」
あ、でも気にしてない!よかった〜大人も気にしてないようだし…まぁギリセーフ…?
「おひめさまなの?」
「……え?」
What?
「しゅごしゃさま、なんだかとってもきれいで、とってもきれいなドレスを着てるから…おひめさまなのかなって…」
あ〜…そゆこと…運営としての真面目モード用のこの私専用の真っ白のドレス…
確かに目を引くよね。
だってすごい高そうだもん…
これデザインの際、ドレスの有名デザイナーさんが、3週間くらい掛けて全力でデザインして、なんなら
…アレはやばかった…配送ミスかと思って確認しても、宛先も送り側もあってるし…
大混乱だったから…
そしてそのドレスは会社の経費で落ち、
何故か私の物って事にされたけど、
流石に家に帰ることが無理な時期(ほとんど帰れない定期)だったから、
会社の個人重要品保管庫に保管させてもらったけど…
アレ…明細書に書かれてた金額チラ見したけど…
……桁数が少々…多かったよね……
…あ、そだ、ちっちゃい女の子の質問に答えてあげないと
「…私はお姫様ではありませんが…言うなれば、騎士…に近いですね」
「きし?」
「そう騎士。この世界を、皆を護る騎士みたいな存在ですね」
「そうなんだ!しゅごしゃさまありがとうございました!」
あ〜マジで……無邪気なちっちゃい子は…可愛いっ!あ〜ポーカーフェイス出来てる私?めっっっちゃにまにましそう…やっば〜
「では、他の方で質問ある方はいらっしゃいますか?」
…いないね
「…守護者はこれからどうするのですか?」
あ、
これからどうするか?
当然…
「この町を見てこようかと」
「なるほど。では…アレア、守護者にこの町をご案内しなさい」
「はい、お父さま」
…なんか当初の予定とは違うけど…
まぁいっか
とりあえずこれで、
…てか、この尊重の娘のアレアちゃんかわい〜歳はたぶん14歳くらいだよね。
あとで詳しいことは開発者に聞こ
父親の町長さん譲りの黒みがかった青髪が綺麗…
「では、守護者様、私がこの町をご案内します」
「えぇ。よろしくお願いします」
「では私は仕事がありますので失礼します」
町長さんも忙しいだろうし仕方ないね
じゃ、町のマップ埋め兼確認を開始〜
「では、まず、私達がいる噴水がある広場が、中央広場です。ご覧の通り、ここからこの先の中央街道に掛けて多くの屋台が出店しています」
ふむふむ
「また、噴水には仕掛けがあり専用の魔法陣が刻まれた石を噴水に入れると、町や住民に害を及ぼすと判断される者、判断した者を弾く結界を展開されます。」
ふんふん
「また、この噴水から出る水は、北西にあるエスパイロ山脈から湧き出た水を魔法でここに転移させていて、名水にも指定されています。」
へ〜
「何か気になることはありますか?」
「特にはありませんね」
「では、次に行きましょうか」
「えぇ」
とりあえず変な所はなし…
――――――――――――――――――――
「ここが中央街道で、このように様々な屋台が立ち並ぶエリアです」
ふむふむ
――――――――――――――――――――
「次にここが第2広場と東街道です」
こっちは屋台じゃなくて室内にある店舗が多めだね〜
「ご覧の通り、室内の店が多く、飲食店から雑貨など様々な店が建ち並んでいます」
ほんほん
――――――――――――――――――――
「そしてここが第3広場と西街道で、鍛冶屋や防具屋など武具関係の店が多いエリアです」
うんうん
「そして、ここから少し歩くと、時計塔前広場に着きます。こちらは、宿などが多く建ち並び、冒険者や旅人の方々の疲れを癒やすことを目的としたものが中心としたエリアです」
なるほろなるほろ
「では最期にお父さま…町長、いえ、領主の家と城壁をご案内しますね」
「ええ」
「………守護者様、この町は美しいですか?」
……気になるのかな?
まぁ美しいかと言われたら当然
「美しいですよ。この町の人々の表情や薄暗い路地を見ても、暗い顔をしている者が殆どいなく、楽しそうにしていますし、町の景色もとても美しいですよ」
「ありがとうございます!私はこの町が好きなので守護者様にも気に入っていただけて嬉しいです!」
テンション高いなぁ…
自分の街が褒められて嬉しいんだろうけど…
…元気だなぁ……若いなぁ…
……私の若さってどこにあるのかな…
……悲しくなるしこれ以上考えるのはやめとこ…
「守護者様!こちらが私たちが住んでる家です!」
「町の中心にあるのですね」
「はい!この町は東西南北に出入り口があるので、そこから最も離れた位置である町の中心にあるんです!」
防犯対策ってことだね〜
まぁ住民が相談しやすい位置にってこともあるだろうけど
…それにしても…割と大きいよね
「では最期に城壁を案内しますね!」
「えぇお願いしますね」
「はい!」
…すごい元気だね?
で…この城壁が最期と…
マップも…あ、ちゃんと埋まってる埋まってる〜
「守護者様!これがこの街の誇る城壁でこの上からの景色がとってもきれいなんです!守護者様にも見てほしいんです!」
…げ…元気すぎる…!
この街が好きなのがよく分かる…
…それにしても…この若さ…
眩しい…っ…!
「守護者様っ!付いてきてください!」
「え、えぇ」
螺旋階段を登ってと…
………わぁ…!
確かにコレはいい景色…!
デザインの人達…ぐっじょぶ!
これはいいものです
「…確かにこれはいい景色ですね」
「ですよね!私もこの景色が大好きなんです!」
「ふふっ」
「守護者様?どうかしました?」
「いえ…この街が好きなのがよく伝わると同時に少し可愛らしい表情をしていたので」
「か、可愛いっ?!そ、そんな事は…」
「ふふっ…可愛かったですよ?」
「うぅ…」
「恥ずかしがらなくても大丈夫ですよ」
…ほんと可愛いなぁ…この子は
……それにしても…
「本当にいい景色ですね」
「ありがとうございます!」
「またいつかここに見に来ますね」
「…!その時は私も一緒に見たいです!」
「ふふっ♪いいですよ」
そういう元気な時のこの子はなんでこんなにも可愛いのかな…それにこういう時は無邪気に喜んでて、なんだかまだ子供っぽい所もあるのがかわい〜っ!
……さて…そろそろ
「…ではそろそろ」
「あっ…そっかぁ…もう時間が…」
あ〜……ショボンってしちゃってる…でもね?大丈夫
「いつかまた2人で一緒にここに来ましょうね」
「…!はいっ!」
「では、私は用事があるので…」
「はい!守護者様さようなら〜!」
「えぇ、さようなら。またいつか一緒にここに来ましょうね」
「はい!いつか一緒に見ましょう!」
ふふっ♪ほんとかわいーっ♪
さてと…次は…ギルドカードとか、
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