赤き加虐の堕天使

@belze396

第1話 堕天

7大罪の〈憤怒〉を司る(自称)。長さにばらつきのある赤みがかった黒髪で、美しい容姿。

本来の姿は、年端もいかないような儚げな少女の姿であるが、軍服の様な服装の好青年の姿をとることもある。


元は天界の神が最初に創った燃えるような赤い髪の可憐な少女の天使【ベリアル】。他にも沢山天使が居たが、神が創造した天使の中で彼女だけ「感情」を持っていた。神にとっては彼女の存在が不協和音(バグ)と思われていた。

そんなことは知らず、彼女は父である神からの命に他の天使と同じく応じていたが、『他にこうしたらお父さんは喜ぶかもしれない』『もっとやったらお父さんは笑顔になるかもしれない』と〈思考〉して命令以上の事をした。『褒めてくれるかも』と思い、神の前に立つも、《命令通りに動きなさい》《そんな事は命令していない》《余計なことをするな》と言われる。彼女は『なんで?』『なんで、褒めて貰えないの?』と困惑する。ボクはお父さんの喜ぶ顔が見たいだけなのに...。他の天使たちには《良くやった》《良い働きだ》と褒めている姿をみて、『なんで、ボクだけ褒めてくれないの?』『ボクも褒めてもらいたい』『ボクも愛されたい』と不満を募らせていく。

ある日、同時期に創造された(産まれた)天使の姿が1体ずつ消えていることに気付いた。彼女は『他の子、何処に行ったの?』と父にたずねる。神は《お前が知る必要は無い》《お前は私の言うように動けば良いのだ》と突き放される。なんだよ、そんな言い方しなくたっていいじゃないか...と思いながら、父の命令に従い続けていた。

そんなある日、珍しく父から呼ばれた。彼女は、あぁ、やっとボクを褒めてくれるのか、ボクを愛してくれるのかとウキウキで父の元へ向かった。すると、父の前には自分によく似た、ただ毛色の違う天使が何体か立っていた。...胸騒ぎがした。《お前にはこの子達の指導を命ず》《この子達は、(前の子)達より優秀だ》《...無論、お前よりもな》

は?巫山戯るな。ボクを見る眼とまるで違う眼でコイツらを見るなよ?!その愛をボクには一切与えてくれないのに、なんでだよ!?

そう心の内に留めていた。留めていたはずだった。『...ボクには、何も無いの?ボクにはその子達に向けてるモノはくれないの?』口をついて出た。出てしまった。神は《...ほう、“愛”が欲しいと望むか...。傲慢な...。そんなに欲しいのであればくれてやろう》静かな怒りを見せつつ言った神は彼女の左頬に傷を付けた。そして、それは決して消えない模様となった。とても、痛かった。痛くてたまらなかった。ただそれを愛と受け入れてしまった。ボクを見てくれた。ボクだけのものをくれた。“愛して”くれた。...そう思うと痛みも心地よくなっていった。その後、神の部屋にこっそりと忍び込むと神がいつも持っている《本》があった。見るとこれまでの事、これから起きる事、全てが書かれていた。『...あぁ、はは、あ゛ぁはは、これ全部思い通りにならなかったら、お父さん、もっとボクの事“愛して”くれるかなァ?』ととても邪悪な、おおよそ天使がして良い顔ではない顔をして、彼女は囁いた。




その後、自身の名を隠し『ルシファー』と名乗り始め、《妹》を唆しともに叛逆を起こし、堕天。多くの神、天使、神獣、生物を堕としていく。



彼女は、そうやって他者を、自分を騙し続ける。



〈基本設定〉

一人称:(少女体)ボク、(男性体)俺

二人称:名前呼び捨て、お前、キミ

三人称:ゴミ共、彼ら、アイツら


能力:1、堕天前は全ての病・毒・傷を癒す。加護を与える。ただ、この能力を行使する為には自身の血を対象にかけるか体内に取り込んで貰わないといけない。→堕天した為、能力が反転。ルシファーの血がかかった、体内に取り込んだものは魔に堕ちる、または呪われる。

2、自身の体を性別・年齢どの姿にも変化させることが出来る。また、他者に変身する事も可能。

3、雷属性。赤雷を使える。→堕天したため、赤黒い雷を使う。


好きなもの:お父さん《神》、ベルゼブブ、生きとし生けるものの苦痛、悲痛に苦しむ姿

嫌いなもの:お父さん《神》、人間(ゴミ)




Q,なんで人間嫌いなの?

A,お父さんが創った中で最も弱っちくて汚い、お父さん《神》に祈り縋る事しか出来ない愚かで惨めで醜い存在だから。ぜぇんぶ殺して犯して滅ぼしてあげる。


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