月見櫓
掌鳥
第1話
「え、今の日本語なのかしら」
授業が始まったばかりなのにひそひそと耳に入る噂に追いつかないでいつつ、先生の声も跡形もなく白板に少し景色が変わるだけだった。赤い肌けた肩から腕のラインをなぞって、あの日の山の上に待機して甘い空気を吸い取ってみたら
「今だ!」
シャッターをパシャ!…
「あなた、これで何度目なの?」
田んぼのそばの集合住宅は送られた写真からもう切り離して良かったのにな。
ぼくだけのイモリの冬掛け布団をじっと見つめられると、数字の98と24がポロポロ湧いてくる。
"えへへ"
"やっほー、ぼくは掌鳥"
「夢に出掛けたんだよ、かつての空の島だ」
「もう一つだけ、帰って欲しいの」
「あれれ、ぼくは昔あそこにいて、、そうだ!山を制する者の寝顔は可愛い」
"ううん、こうしているじゃない、あなたは今息してるだけえらいのだから"
洗い場のいいとこは、景色が見えてほらポッケにはねもらったお菓子だってあるんだ。
「さ、時間だよ 上がりな!」
「ありがとうございました!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます