⑦先輩から貰った煙草

喫煙所で偶然先輩と遭遇した時に、先輩が見た事のない煙草を吸っていたので気になり一本貰った。

煙が多くてかなり驚いた。

数秒間周りが紫煙で見えなくなる程で

「先輩、これ煙やばいですね。大丈夫なんですか」

と声をかけたら煙はゆっくり消え、先輩の姿も消えていた。

思えばあの人を先輩だと認識していたのがおかしいと気づいた。誰だか思い出せない。

学生時代の先輩、バイトの先輩...どれも違う。

が、“先輩”も自分をなにかの後輩として接してきた。

消えてしまったが。

煙草の味はかなり好みだった。

今まで吸ったことのない味だったから銘柄だけでも知りたかった。

★★★★‪☆

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