まるで夢を見ているよう…
- ★★★ Excellent!!!
蒸気機関車が空を走っている。主人公は、なぜかその列車に乗っていて、驚きはするものの、どこか現実味のない反応をします。列車は、やがて宇宙空間へ。そして銀河へと旅立っていくのです。
作者の宮本賢治さまといえば大変な飯テロ作家で、今作でもそれは健在です。食事場面だけを切り取ると、いつもと変わらない飯テロ風景なのですが、作品全体の中で見ると、今回はどこか特別な味わいがありました。
変わらぬ日常。それがどれほど大切なものだったのか。読んでいるうちに、その温かさを、自然と噛みしめてしまうかもしれません。