僕は一般高校生。裏の顔は最強何でも屋
クレン-クレアハート
開幕
第1話 僕は一般高校生。
僕は一般高校生。学力も成績も普通より良いくらいには一般高校生である。
気づく人は気づくような、実は割とできる帰宅部高校生。最低限の学習態度、先生たちに特別嫌われない性格、家庭の事情で日々頑張るアルバイト。モテはしないが比較的しっかりした人間性。たいして目立つわけでもない、僕は一般高校生なのだ。
一日は朝5時から始まる。
音のならない目覚まし。しかし、長年の経験(?)によってそれで目覚めることができる。
『月霜 凛大』
人々が見ている限りでは比較的優等生などこにでもいるような高校生である。人々が見る限りは…
朝の目覚めは、いつだって変わらない。特に憂鬱感もなく、一日の楽しみも基本的には無い。いつだって、ただただ、『今日も頑張ろう』と、そう思うだけである。
今は母と二人暮らし。母は僕が起きる前から仕事に行っていて、おはようの声も交わす時間はない。僕は5時に起きるというのに、すでに仕事に向かう母の生活は得体のしれないものだと正直思う。ただ、昼間に長い休憩があるとは聞いているから、きっと過労死ほど、「家にいるときしか休みが無い」というようなことは無いはずだ。
自分でお弁当を作って、余りを朝ごはんとして食べる。なるべく早く準備して、家を出る。徒歩なら学校まで30分。住宅街を通って、高校に向かう。
どこにでもある普通科高校。特に目立つ特徴もないが、意外にも地域内では名の知れた学校である。
朝は特別授業を受けた後、ショートホームルームがある。その後も、1~4限目までの授業を受けて、お弁当と昼休憩。5,6限目の授業を受けたら掃除があって、下校前のショートホームルーム。国中探せば、どこにでもありそうなスケジュールである。
放課後、多くの生徒は、部活動や勉強に没頭しているが、僕はアルバイト。家に一旦帰って、近くのコンビニ、スーパーを計2店まわる。終わる頃には、午後9時。
他のアルバイトや店員さんたちにお疲れさまでしたと言いつつ店を出る。
ここまでが、一般高校生。
周囲の学生と比べるとバイトをしていることは少し異質だが、家庭環境を理由にアルバイトをする人はもちろんいるし、普通科高校でなければさらにアルバイトをする人は多い。すなわちアルバイト自体は許容範囲なのだ。
学校に行き、日によってはアルバイトをし、家に帰る。それの繰り返し。
しかし、家に帰ると始まる。僕の裏の顔...何でも屋 が。
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